エアロスミスのメンバーが解説する、ラスベガス公演セットリストの全貌

ラスベガスでのレジデント公演「Deuces Are Wild」を行うエアロスミス(Katarina Benzova)


「アザー・サイド」(1989年)

ハミルトン:この曲は大ヒットした。だから何度もセットに組み込もうとしたのだが、なぜか上手く行かなかったんだ。演奏していても楽しくなかったし、前は違和感を感じたよ。この曲を上手く演奏するために本当に苦労していたけど、今は一緒に演奏してくれる素晴らしい人たちがいる。パーカショニストがいるし、バック・ジョンソンというキーボーディスト兼シンガーもいる。シンガーとしても、ミュージシャンとしてもバックは驚異的だ。あと、バックアップシンガーのスージー(・マクニール)もいる。彼らとならあのハーモニーを再現できるから、今回もう一度トライしてみることにした。キーも調整して、数回プレイしてみたけど、今回は最高のサウンドだよ。

ウィットフォード:この曲について観客がどれだけ知っているかは定かじゃないが、この前この曲をプレイしたとき、観客のほとんどが初めて聞くような反応だった。俺たちが演奏する曲の中にはそういう反応の曲もあるよ。特に今回の公演ではね。ベガスの観客というのは、エアロスミスのファンだけじゃないから。エアロスミスの勉強をしてきたファンも多くないだろうから、「この曲は知らないな」と言うのも当然だ。この曲はそれほど知られている曲じゃないしね。でも、バンドのメンバー全員がどうしてもプレイしたい曲なんだ。ただ、このままこの先もセットに残るかはまだ分からないけど。

「ラグ・ドール」(1987年)

ハミルトン:この曲は本当にシンプルで、ストレートなロック曲で、あとからバンドのファンになった人たちが好む曲だ。最初のアルバム当時からファンたちと、1980年代にファンになった人たちがいるから、バランスのいい選曲で両方のファンを楽しませようとしているんだ。「ラグ・ドール」は両方のファンが思い切り楽しんでくれる曲だね。

ウィットフォード:MTVで繰り返し放送されたミュージック・ビデオを作った曲を演奏するときは、観客全員が知っていると保証されているようなものさ。この曲はいい曲だし、プレイしていても楽しい。ニューオリンズであのMVを作ったときのことを覚えているよ。テネシーでも撮影した部分があって、それ以外は全部ニューオリンズで撮影した。バーボン・ストリートなどをぶらつくのは本当に楽しかったよ。

「ラスト・チャイルド」(1976年)

ハミルトン:「ラスト・チャイルド」は俺が思い付いたリフがベースになった曲だ。曲に対する俺の感覚や感情は、その曲のレコーディングのときの様子や、リハーサル時のバンドの様子などに影響されることが多い。この曲は、俺たちが絶好調のときに生まれた曲で、アルバム『ロックス』は1970年代のエアロスミスのピークだった。この曲をプレイするのは楽しいし、リード・ギタリストとして前に出てプレイするブラッドを見るのも楽しい。この曲ができた時期は、毎回前作を凌ぐ新作を作っていたときだよ。

ウィットフォード:あのアルバムがリリースされたときのことは覚えている。俺たちはツアー中でロンドンにいた。当時、イギリスで一番有名な音楽誌がメロディ・メーカーだった。この雑誌を読んでいたら、俺たちのアルバムのレコ評が載っていた。その中で「ラスト・チャイルド」を褒めていたし、この曲のギターワークをジェフ・ベックと比較しても素晴らしい出来とも書いてあった。でも困ったことに、彼らはこのギターをジョーがプレイしていると断言していたのさ。この曲のギターは全部俺が弾いているのに! それを読んで、俺は「ちくしょう! これはフェアじゃない!」と激怒したよ。

Translated by Miki Nakayama

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