Taku Takahashiが教える、2010年代を代表するメガ・コンテンツ『ゲーム・オブ・スローンズ』の攻略方法

この作品は皆のドラマ・リテラシーを確実に高めていった

・1シーズンは10話で構成

この作品は1シーズン全10話で構成されていて、一話がだいたい60分。週末とかだったら一気見で1シーズン観終わってしまう。『24』の1シーズンや、シーズン2以降の『ウォーキング・デッド』や『ブレイキング・バッド』を観るよりあっという間に終わる。

そしてほぼ毎シーズンといっていいほど、第9話に大きな出来事が起こる。今までのドラマの中でもありえないくらい想定外なことが起こる。シーズン3の9話目は本当に放心状態になった。この作品がなぜ世界的現象になったのか、というのを理解できるはず。このエピソードはずっと自撮りして、リアクションビデオを撮ってもらいたいくらいだ。最後の2シーズンは話数が少なくなるのだけど、この法則はシーズン6まで続く。1シーズンが一章、もしくは10時間で構成されている映画という形で挑むと見やすいかもしれない。シーズン1を超えたら、あっという間に終わってしまうと思う。吹き替え陣は豪華だし、素晴らしい演技をされてるので、どちらで観るのもおすすめできる。ただ、シーズン6の、とあるエピソードだけは字幕で見た方が合点がいくと思う。

・この作品はハイプではない

エミー賞や視聴回数について色々と話してきたが、この作品はハイプではない。『ゲーム・オブ・スローンズ』がドラマ界のハードルを上げてしまったのは間違いない。ファンですら、何か詰めの甘いところを見つけると大ブーイングする。みな、流行りにのっているのではなく、一緒にムーブメントを作って現象になっていった感が強い。

音楽リテラシーという言葉があるが、この作品は皆のドラマ・リテラシーを確実に高めていった。個人的な意見だが、『ローリング・ストーン・ジャパン』には日本という国でも、ニッチで面白い刺激を求めている読者が集まっていると思う。そんな人たちこそが、この作品を絶対観るべきだ。



☆Taku Takahashi
https://twitter.com/takudj

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Edited by The Sign Magazine


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