性的人身売買で起訴のポルノ制作会社社長、米国外逃亡中「会社を倒産させれば告発怖くない」

Girls Do Porn社は22人の女性からの告発ですでに民事裁判中(Photo by scottshoots/Shutterstock)

先週、米国のポルノ制作会社Girls Do Pornのオーナーと従業員3名が女性を騙し、強制的にコンテンツに出演させたとして、性的人身売買で逮捕、起訴された。

FBIの発表によると、Girls Do Porn社オーナーのマイケル・プラットと共に主任映像作家マシュー・ウルフ、役員補佐ヴァレリー・モーザー、男性出演者ルーベン・“アンドレ”・ガルシアが暴力、詐欺、強制による性的人身売買を企んでいたとして起訴された。また、ガルシア、プラット、ウルフはさらにこれらを実行したとしても起訴されている。もし有罪になれば、彼らには最長で終身刑、そして25万ドルの罰金が言い渡される。
 
これらの告訴はサンディエゴ高等裁判所で行われている民事裁判とは別件である。この裁判では22人の女性が同社に嘘の条件で雇われ、ポルノに出演させられたという告発について争われている。彼女らは5000ドルの報酬が出るモデルの仕事と聞いて応募したが、ポルノビデオの撮影だとは当日まで知らされていなかったと主張。先週はじめにモーザーが原告の代理として話した証言によると、プラットは女性達に会社名を伝えず、「Plus One Media」と名乗れと彼女に命じた。
 
女性たちは制作者サイドから動画は海外の個人の購入者にのみ配給され、インターネット上にアップロードされることはないと聞かされ、強制的にアダルトビデオを撮影させられたと主張した。しかしその後、動画はポルノビデオサイトPornhubにアップロードされ、これは個人情報の流出とハラスメント行為であると女性たちは抗議した。告発ではさらにGirls Do Porn社は女性を搾取して大金を得ていると主張されており、ウェブサイトで1700万ドルを売り上げているという。
 
同社に対するこれらの告発をプラットは否認しており、彼の弁護士を通してこれらの告発は「当たり前に行うべき自衛を怠っただけだ」と反論し、責任はないと主張。彼はさらに訴訟を逃れようと1月に倒産を申告し、メールで「会社を倒産させればあんな告発なんか怖くもねぇ」と書いていたことが判明している。先月、彼は国外に逃亡し、FBIに正式に「逃亡者」であると認定されている。
 
昨年7月、自らをポルノ業界での「性教育」と「同意上の性交渉」の提唱者だと位置づけたPornhubは情報サイトMotherboardに今回の件の動画や、同社関連の動画をサイトから削除したと発表。しかしPornhubはGirls Do Porn社の全ての動画を削除したわけではない。これらは数百万単位の再生回数を生み出しているのだ。このような告発がされているにもかかわらずなぜ動画を掲載し続けているのかというMotherboardからの質問に対し、Pornhub副社長コリー・プライスは「Girls Do Porn社の動画が全て告発の対象になっているわけではないからだ」と返答し、Pornhub社は告訴されている動画を削除することが「今できる一番正しい対処である」と語った。Pornhubはローリングストーン誌が要請したコメントにはすぐに応対しなかった。

Translated by Mika Uchibori

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