Spotifyスタッフはどんなことを考えている? a flood of circle佐々木が対話してきた

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佐々木:Spotifyを使っている人は今どれくらいいるんですか。

芦澤:アクティブユーザー数はグローバルで2億3200万人。その内、無料プランを使っているのは1億人強です。

佐々木:おお! 凄い数。うちのマネージャーは機材車で移動している時に、懐かしのJ-POPプレイリストを作ってメンバーを洗脳しようとするんですけど(笑)。実際プレイリストっていうものが、Spotifyでは一番特徴的な文化なのかなと思います。

芦澤:そうですね(笑)。まさにプレイリストはストリーミングがもたらしたカルチャーで、中でもSpotifyは新しいお気に入りの音楽との出会いをリスナーに提供することを凄く意識しています。プレイリストにもいろんな種類があって、Spotifyのエディターが作るものと、AIがオススメするものの両方にSpotifyは力を入れています。

佐々木:アルゴリズム的なものですね。

芦澤:アルゴリズム的なプレイリストで皆さんがよく目にするものは、「Daily Mix」や「Release Radar」ですね。今まで自分が聴いてきたものを音楽の系統別にまとめてくれるのが「Daily Mix」で、「Release Radar」は自分がフォローしているアーティストや好きそうなアーティストの新曲を集めて毎週金曜日に届けてくれるものです。加えて「Discover Weekly」という、視聴履歴に基づいて、「この曲は聴いてないけどきっと好きだろう」という曲をオススメしてくれるプレイリストもあります。

佐々木:逆にアルゴリズムじゃない方のプレイリストは、Spotifyのエディターの趣味が反映されていたりするんですか?

芦澤:実は私も元々エディターをやっていたんですけど、基本的にすべてのプレイリストにテーマがあり、新しいプレイリストを作る時はその設定をエディター間で話し合って決めていきます。たとえば「元気Booster」のように気分やシーンをテーマに作られるプレイリストであれば、想定するリスナーの年齢や性別など、裏の設定を決めて作っていきます。

佐々木:架空のターゲットを決めていくんですね。

芦澤:最初はそうです。ただ、すぐに曲に対するリスナーの反応がデータとして出てくるんです。ストリーム回数もそうですし、スキップレートやコンプリーションレートっていう、いわゆる何秒でスキップしたかというデータや最後まで聴いた割合、さらには自分のライブラリに保存したかどうかを見れるできるセーブレートなど、様々なデータを見られるダッシュボードがあります。こうしたリスナーの反応を見て、曲順や入れる曲を微調整していきます。

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