ボブ・ディランとジョニー・キャッシュのデモ音源が公開

ボブ・ディランとジョニー・キャッシュ

カール・パーキンスを迎えて行われたナッシュビルでの秘蔵セッション音源から、ボブ・ディランがジョニー・キャッシュに提供した楽曲が公開された。

ボブ・ディランのアーキビストたちは、1969年にディランがジョニー・キャッシュのために書き下ろした「ウォンテッド・マン」のオリジナルデモを公開した。

カール・パーキンスがギターで参加し、2人がデュエットしたこのデモ音源は、発売を控えているボックスセット『Bob Dylan (Featuring Johnny Cash) – Travelin’ Thru, 1967-1969: The Bootleg Series Vol. 15』に収録される。

キャッシュが1969年に発表したライブアルバム『アット・サン・クエンティン』に初収録された「ウォンテッド・マン 」は、後にスタジオ録音バージョンも公開されている(同曲はニック・ケイヴやジョージ・ソログッド等にカバーされている)。驚くべきことに、サン・クエンティンでのライブの冒頭で披露されたこの曲をキャッシュが覚えたのは、公演のわずか1週間前にナッシュビルで行われた、ディランとパーキンスを迎えた非正規のセッションの場だったという。

キャッシュは本音源がレコーディングされた時点で歌詞を覚えておらず、どもったり笑ったり、時には即興で歌ったりしている。

また本音源の冒頭では、キャッシュにこう語りかけるジューン・カーター・キャッシュの声を耳にすることができる。「ハニー、集中してるところを邪魔したくないんだけど、ボブがあの曲につけたメロディを覚えておいてね。『ウォンテッド・マン 』のことよ、あなたはメロディを忘れてたから」

Translated by Masaaki Yoshida

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