ビリー・アイドル、当時『ターミネーター2』の敵役に抜擢されていたことを告白

『ターミネーター2』でT-1000を演じたロバート・パトリック(左) StudioCanal/Shutterstock; Mick Hutson/Redferns/Getty Images

英ロックミュージシャンであり俳優のビリー・アイドルは、『ターミネーター2』制作の際、ジェームズ・キャメロン監督に呼ばれてT-1000役のオーディションを受けていたことをローリングストーン誌のポッドキャスト番組で語った。

新作『ターミネーター:ニュー・フェイト』でアーノルド・シュワルツェネッガーとリンダ・ハミルトンがシリーズ復帰を果たすなか、ビリー・アイドルはポッドキャスト『Rolling Stone Music Now』の最新エピソードで同シリーズに出演しかけた体験を振り返った。1990年、キャリアのピークを迎えていたアイドルは、壮絶なバイク事故で片足を失いかけ、何カ月にもわたって苦しいリハビリを強いられていた。まだ静養中だった当時、アイドルのもとに「『ターミネーター2』で警官に変身するアンドロイドT-1000役のオーディションを受けないか?」とジェームズ・キャメロン監督から電話がかかってきたのだ。キャメロン監督はアイドルを連れてメイクアップ アーティスト、スタン・ウィンストンのビジュアルエフェクト事務所を案内した。その頃すでにビリー・アイドルによく似たルックスをしていた新アンドロイドのプロダクションスケッチを見て、アイドルは胸の高鳴るのを覚えた。

「実際、一部の場面の演技もしたよ」とポッドキャストでアイドルは語った。「写真を持って(ジョンの)養父母のもとを訪れる場面を演じるハメになった……でも問題は、俺はかなり足を引きずっていたんだ。そこでキャメロン監督は『走れないといけないのが唯一の問題だな』と言った……それに、わかるだろ? 俺は歩くのもやっとだった。100%ノーマルな状態に戻るには時間がかかると思った。それに、当時はCGを使ったところでごまかすのは不可能だったから」

だが、結局はロバート・パトリックがT-1000役に抜擢されたのは映画にとって良いことだったとアイドルは思っている。「俺にあんな冷たい上部だけの表情が表現できたかな? パトリックの演技は本当にすごかった」とアイドルは言った。

バイク事故が原因で俳優としての約束されたキャリアは頓挫してしまったようだ。アイドルはオリバー・ストーン監督の『ドアーズ』でジム・モリソンの友人トム・ベイカーを演じる予定だったが、最終的にはマイケル・マドセンが配役され、怪我から復帰後もアイドルはちょい役に甘んじなければならなかった。「撮影中はほとんど現場にいたよ」とアイドルは言った。「ヴァル(・キルマー)と他の共演者たちが映画に命を吹き込む様子を見るのはすごく興奮した。くだらない事故のせいでせっかくのチャンスを棒に振ったのは、本当に残念だった」

Translated by Shoko Natori

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