ビリオネアのブルームバーグ氏、米大統領選に参戦へ 銃暴力に反対

顧問のウルフソンは、政治、ビジネス、「影響力の大きな」慈善活動におけるブルームバーグによる「特筆すべき実績」を強調した。ブルームバーグは2001年から3期に渡りニューヨーク市長を務めた。ニューヨーク市長時代にストップ・アンド・フリスク(警官が路上で不審者を制止して所持品検査を実施すること)を推進した実績を持つブルームバーグは、刑事司法制度改革に積極的な民主党の予備選では不利に働くかもしれない。一方で、銃規制を支持する活動に多額の支援を行ってきたことで、多くの政治的支援を集めた。

2019年11月6日にバージニア州で行われた地方議会選挙で民主党が大勝した直後から、ブルームバーグによる立候補の噂が流れはじめた。バージニア州の選挙では、彼が支援する銃暴力に反対する団体エヴリタウンが、全米ライフル協会(NRA)を200万ドル(約2億2000万円)以上上回る選挙資金をつぎ込み、両議会における民主党候補の圧勝につながった。

ブルームバーグはこれまでも、立候補を表明したり取り消したりを繰り返してきた。従って今回も懐疑的にならざるを得なかった。3月に彼はあるインタヴューで、立候補を断念した理由について説得力のある主張をしている。

この時ブルームバーグは、「79歳から4年の任期を全うし、再選して8年間務めるとなると、今回の立候補は最善の選択とは言えない」と、自分が大統領の職に就くには歳をとり過ぎたと語っている。さらに2020年へ向けた民主党の有権者の構成を見て「自分は指名を受けられそうにない」と判断し、「自分の考え方を大きく変えて、いわゆるお詫び行脚へ出ようという気にならない限り、大統領選への立候補はないだろう」と、歳をとった白人であることを弁解しているバイデンを引き合いに出した。また収監者数の増大につながる犯罪関連法(1996 crime bill)を強く支持するブルームバーグは、「(リベラル派に)支持されて然るべき法律だった。彼らは内容を精査しようともしなかった」と、3月の時点では批判していた。

Translated by Smokva Tokyo

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