ファンクとは異なる、句読点のないアフロ・ビートの躍動感? 鳥居真道が徹底解剖

リズム・コンシャス度はヴルフペック以上と言っても過言ではないフライヤーズの以下のメンバーから構成されています。ヴルフペック1の人気者、ジョー・ダート(Ba.)、限りなくレギュラーに近い準レギュラーとでも言うべきヴルフペックのサポートメンバー、コリー・ウォン(Gt.)、スナーキー・パピーからの刺客、マーク・レッティアーリ(Gt.)、そして、当世きってのファンキードラマー、ネイト・スミス(Dr.)の4人。ギター、バリトン・ギター、ベース、ドラムというシンプルな構成のインスト・グループです。ここで補足しておくと、ネイト・スミスはジャンプスーツではなく黒いベストを素肌の上に羽織っています(ミニモニのミカを思い出しました……)。ギター、バリトン・ギター、ベースをそれぞれ同じ角度でスタンドに固定した状態で演奏されるのが定番です。ヴルフペックと同様、曲によってゲストが参加しますが、今回取り上げる「The Baal Shem Tov」では「限りなくレギュラーに近い~」ジョーイ・ドーシックがエディ・ハリスのごとくワウ・ワウ・ペダルをかましたサックスで参加しています。作曲も彼のペンによるものです。

ところで! 曲名の「The Baal Shem Tov」ってどう読むんだろう? ていうか、そもそも何のこと? と思ってググってみたところ、Baal Shem Tovはハシディズムの創始者とされるユダヤ教思想者イスラエル・ベン・エリエゼルの通り名ということがわかりました。日本語表記はバアル・シェム・トーブが一般的なようです。定冠詞がついているので「あのバアル・シェム・トーブ」もしくは「バアル・シェム・トーブという名の人物」というようなニュアンスなのでしょうか。

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