三代目JSB・ELLYがソロ初CDを出せた理由「好きだという情熱を会社にどう伝えるか?」

EXILE ATSUSHIとの対話

―その結果、LAでライブをやったらめちゃくちゃ盛り上がったとか、ほんといい話ですよね。

LAで現地のプロデューサーが「あいつはアメリカでやった方がいい」って言ってくれて、自分がやってきたことは間違ってなかったと思いました。自分がやりたい曲を作って歌う……っていうことに挑戦して試行錯誤しながら、今回ちゃんと会社に認めてもらったわけですけど、こうやってCD出すまでに5年かかってるんですよね。

ソロで曲を作り始める前、EXILE ATSUSHIさんに話に行ったんです。「僕、曲を作ろうと思ってるんですけど、作ってみてもいいですか。ATSUSHIさんがEXILE一族の中でマイクを持ってる先駆者なので、まずはATSUSHIさんに相談しようと思って」って。そしたら「いいよ、やってみろよ」って言ってくださって。そういうことも引っくるめて、自分はこれが好きだっていう情熱が今もあるし、作り始めた当時から何も変わってないんです。やめられない。やめられないというか、やめる気もないし、本当にエンターテインメントを作るのが好きなんだなっていうのは自分でも思います。

―前にTEAM GENESIS(EXILE TRIBEをはじめとした、LDHアーティストのライブ全体を総括するライブ・クリエイティブ・チーム)のSEVAさんに話を聞いた時、「来場された皆さんの想像を超えるライブを生み出すには、真面目に考えているだけではダメで、遊び心を持つのが大切。そういう遊び心は、我々が大好きなヒップホップの感覚とも結びついているかもしれません」と語っていて、そういう点で言うとELLYさんがLDHの中で今もっとも「遊び心」を体現してる一人なんじゃないかなと思って。

本当に……そうなんですよ。結果的にそうなってしまったというか。PATOさんも「三代目のライブの中でお前の“PINK DIAMOND”のパフォーマンスが一番好きだ」って声をかけてくださって。そういう風に言われると自信にもなりますし、自分が好きなことを表現してそれを評価してもらえるのは、すごくやりがいがあるし、やっぱり楽しいなと思います。

エンターテインメントは無限ですからね。百人中一人が楽しいって言えば、それもエンターテインメントになる。正解がないからこそ自由にできるんです。HIROさんもPATOさんもストリート上がりの人たちですし、2人のルーツから続く道を僕は辿ってきたわけで。それが少しずつ会社の中でも伝わってうれしい。だってパフォーマーが単独でシングルCDを出す……って、それ自体がエンターテインメントですよ。

―「PINK DIAMOND」のミュージック・ビデオもめちゃくちゃお金かかってそうですよね。

あれは二作分の予算をまとめて出してもらったんです。すごく考えたんですよ。どうしたら一作にどれだけたくさんお金をかけられるかって。で、「PINK DIAMOND」「PINK DIAMOND Part2」で二作連続でミュージック・ビデオを撮りたいと。同じ監督で一作ずつ同じ予算でって話を会社にして。同時に撮りたいから二作分の予算をくださいってお願いして、全体の予算の90%を片方に使ったんです(笑)。





―予算の交渉やマーケティングの話をすることと、アーティスト=CrazyBoyが何を表現したいかってことは全然違う話だと思うんですけど、そのバランス感も凄いですね。

ステージに上がるまではずっと客観視ですよ。ステージに立った時だけ、ドカン!と自分が出る感じがしてますね。

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