ラブリーサマーちゃんと学ぶ、「現実逃避の音楽」ドリーム・ポップの歴史

ラブリーサマーちゃん、シガレッツ・アフター・セックスとドリーム・ポップを語る

2017のデビュー作『Cigarettes After Sex』によって、ドリーム・ポップの新たな顔となったシガレッツ・アフター・セックス。先頃リリースされた2ndアルバム『Cry』も期待を裏切らない内容となっており、世界各地で評判となっている。そんな彼らのルーツを掘り下げるため、初来日公演を目撃したラブリーサマーちゃんと、過去2作の日本盤ライナーノーツを手掛けた音楽ライターの黒田隆憲による対談を実施。80年代に誕生したドリーム・ポップの歴史に迫った。


―シガレッツ・アフター・セックス(以下シガレッツ)を知ったきっかけは?

ラブサマ:どこかのサイトで「こういうバンドがいるんだなー」と知って、曲を聴いてみたらメッチャ良かったという。バンドの名前と中身がとっても伴ってますよね。

黒田:バンドの中心人物、グレッグ・ゴンザレスの声がいいんだよね。バンド名といえば、俺はまず「Cigarette in Your Bed」を連想したかな。マイ・ブラッディ・ヴァレンタインのシングル曲。

ラブサマ:なるほど。そこから取ってるんですか?

黒田:いやいや。本人がいろんなインタビューで語ってるけど、グレッグにはセフレがいたそうで、彼女がいつも終わったあとタバコを吸ってたんだって。そこからグレッグも吸うようになり、ある夜一緒にタバコを吸ってたら思いついたとか。たしかにサウンドも、事後のまどろんでる感じだよね。そういえば、ラブサマちゃんは2017年5月の初来日公演(会場は原宿アストロホール)にも行ったんでしょ?

ラブサマ:行きました! 会場ではCharaさんが隣にいらっしゃって、Charaさん大好きなのでドキドキしました。



黒田:ライブはどうだった?

ラブサマ:音源だと、(グレッグが)声を張らないじゃないですか。私もそうですけど、ウィスパーで歌う人ってライブだと大変なんですよ。自分のマイクに(演奏の)音が被ったりしがちで。だから、ライブでもあの音が再現されるのか、それとも全然変わるのかどっちだろうと思ったんですけど、本当にそのままでしたね。素晴らしかったです。

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