音楽レーベルやプロダクションはアーティストのメンタルヘルスを重視すべき、世界の流れ

2013年の3rdアルバム『THE GIFTED』、2014年の4thアルバム『THE ALBUM ABOUT NOTHING』が2作続けて全米No.1を獲得し、オバマ大統領の最後の一般教書演説の前に、ラッパーとして初めてとなるパフォーマンスを披露したWALE(ワーレイ)。彼は自身のTwitterで「月曜にはコメントで“お前は最高だ”と言われて、金曜には“お前は最悪だ”って言われる。それは難しいことだ。正直言うと、レコード契約には精神医療の保険をつけるべきだと思うよ。契約の一部であるべきだ」と語り、アーティストが陥る精神的な問題を解決するためレーベルとの契約に医療保険を組み込むべきだと主張しています。



防弾少年団(BTS)の所属するプロダクション、ビッグ・ヒット・エンターテインメントのパン・シヒョク代表は、早い段階からのメンタルヘルス・ケアが重要と感じ、BTSに関して、彼らが人気を得る前の新人の頃からメンバーのメンタルヘルス・ケアに気を使っていました。彼は、アーティストが人気を獲得し、スターになってからでは、メンタルの専門家のサポートに拒否感を抱いてしまうことがあるので、普段から精神的なケアに対して慣れておくことが重要だと考えたのです。そうした先進性も、BTSが世界的に成功した一因なのでしょう。

また、マック・デマルコ擁するカナダのインディ・レーベル「ロイヤル・マウンテン・レコード」は、所属ミュージシャン全員にメンタルヘルスにかかる費用を1500ドル(約15万円)まで支給するプランを発表しています。日本では、インディーズ・レーベルのハウリング・ブルを創業し、ハイ・スタンダード等のマネジメントを手がけてきた小杉茂氏が、アーティスト・マネジメントに心理学やカウンセリングが必要と考え、ご自身がカウンセリングやコーチングを学んでマネジメントの現場でも実践されています。

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