メガデスのデイヴ・ムステイン独占告白、がん公表後の沈黙を破る

ブルース・ディッキンソンからのアドバイス

―もう歌い始めていますか?

いや、まだ歌っていない。アイアン・メイデンのブルース(・ディッキンソン)と話したんだけど、彼があの病気(舌にがん性腫瘍ができた)になったとき、治療を終えた後で3カ月から半年の休養が必要だと言われたんだって。ブルースはそのアドバイスを無視したようで、それが原因で少しトラブった。それがきっかけで、この助言は聞くべきだと気づいたと言っていた。そして、しっかり休養してから始めたら、彼の声は前よりも強くなっていたんだよ。俺はブルースのことを本気で大切にしているし、今回の闘病中に彼も一生懸命に俺をサポートしてくれたんだ。自分の体験談を教えてくれて、それが本当に役立った。これから先、音楽仲間に同じことが起きたら、俺も全力でサポートするつもりでいるし、そうやって恩返ししたい。これは結構トリッキーな病気だけど、コイツを見つけてやっつけてくれる医者が至る所にいるからね。

―次のツアーはウィニング・ランだと思っていますか?

どうなんだろう。ツアーに出て、ウィニング・ランをするって感じではないな。これは謙遜している振りに聞こえないことを願うけど、「なあ、俺は生還した。ここにいるぜ。ありがとう。みんなのためにここに居られてとても嬉しい」なんて言うのは偽善っぽいと思っちまう。だって世間には「まったく、お前がいなくなるって喜んでいたのによ」と思う連中だってたくさんいるはずだから。そんなもんだよ、年寄りバンドなんてもんは……。

―あなたは今後も前進する気満々ですが、一方でスレイヤーなどの同世代のバンドが引退ツアーをしているのを見るのは奇妙ですか?

そんなこともないよ。そんなに奇妙とも思わない。20年間ずっと引退ツアーを続けているバンドだって知っているし、連中は今ではそれがジョークにすらなっている。引退ツアーを5年間やって引退して、また復活して引退ツアーをして…ってのを繰り返したら、ファンに切り刻まれるリスクを高めるだけさ。今後は二度と観られないからってファンは物販で大量にグッズを購入するわけだ。でもすぐに「気が変わった」と言ったら、彼らは確実に激怒する。

―最近モトリー・クルーが復帰を宣言しましたが、モトリー・ファンの反応が楽しみですね。

連中は引退してなかった。絶対にしていなかった。復帰するのは折込済みさ。わかっていたよ。ほんと、そうだと思っていた。まったく、信じられない。じゃ、次の質問。

Translated by Miki Nakayama

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