CRCK/LCKS×ラブリーサマーちゃん 音楽と自分自身を信じるための方法

左から小西遼、ラブリーサマーちゃん、小田朋美(Photo by Takanori Kuroda)

さる10月19日、東京・渋谷WWW XにてCRCK/LCKSのライブが行われ、ゲスト・アーティストとしてラブリーサマーちゃんが出演した。

この日のライブは、CRCK/LCKS(以下、クラクラ)が10月16日に発表した1stアルバム『Temporary』のリリース・パーティーとして開催されたもの。クラクラとラブサマという、ある種「異種格闘技戦」ともいえるこの日の組み合わせに両者のファンは少なからず「驚き」と「戸惑い」を覚えたものだが、蓋を開けてみれば会場は終始ハッピーなバイブスに包まれ、大盛況のうちに幕を閉じる結果となった。

アメリカでの留学を終え帰国した小西遼(Sax, Key, Vocoder,etc)が、ジャズ・シーンで活躍するメンバーを含む5人編成でスタートしたクラクラと、60年代〜90年代のブリティッシュ・ロックに大きな影響を受けつつ、現在進行形のロックミュージックを奏でるシンガー・ソングライターのラブリーサマーちゃん。彼らの出自は全く違うが、実は驚くほど多くの共通点を持ち合わせている。

先日には、クラクラの小田朋美(Vo,key)がストリングス・アレンジを手掛けた新曲「LSC2000」をリリースしたラブサマと、12月18日に新作EP『Temporary2』のリリースと都内初のワンマン公演を同時に行うクラクラ。共演を終えた彼らは今、どんな心境でいるのだろうか。ラブリーサマーちゃん、小田朋美、小西遼による貴重な鼎談をお届けする。


男の子から教えてもらった

─ラブリーサマーちゃんとクラクラの対バン、両方のファンにとっても「驚きの組み合わせ」だったと思うのですが、そもそもどんな経緯で実現したのですか?

小田:私がみんなに「やりたい」って。もともとはYouTubeでラブサマちゃんの存在を知って、そこからアルバムを聴いていたんです。で、今回のツアーで対バンを決めることになったときに「ラブサマちゃんと出来たらいいなあ」って。

ラブサマ:そうだったんですね。私は、友達の男の子が小田さんのファンで薦められて。聴いたら好きになりました。FINAL SPANK HAPPYも、小田さんのソロの『シャーマン狩り』(2013年)もクラクラも聞かせていただいています。

小田:私もラブサマちゃんは男の子から教えてもらったよ(笑)。とにかくメロディセンスが好き。歌ももちろんいいんだけど、曲が大好きなんですよね。実は私、最近ラブサマちゃんの新曲「LSC2000」のストリングス・アレンジをやらせてもらって。

ラブサマ:めっちゃ嬉しかったです。



小田:その歌詞を読ませてもらったときに、勝手に共通点みたいなものを感じたんですよ。この曲、お客さんのことを歌っているじゃない? こういう距離感で対峙してるのってめっちゃいいなって。あと、ラブサマちゃんはTwitterも好きで何かと見ちゃう。なんか輝いてるというか、ツイートにエネルギーがあるじゃないですか。

ラブサマ:ヒャハハハ! Twitterやってて良かったあ。

小西:キレ方がいいんだよね。ちゃんと「んだこのやろう!」ってキレてるところが好き(笑)。

小田:そうそう。あくまでもポップになんだけど、ちゃんと怒れる人。それってすごく大事だと思う。私はTwitterだとうまく怒れなくて、ガチになっちゃうから羨ましい(笑)。パブリックで「怒り」を上手く出せる人は素敵だなあって思うし、それはラブサマちゃんのパフォーマンスにも感じる。いい意味での「怒り」がある気がするんだよね。

ラブサマ:ほんとですか? 昔は「内容証明送るぞ!」とか呟いてましたけど。

小田:それはガチ怒りだね(笑)。あと、「ラブリーサマーちゃん」っていう名前のセンスもすごく好きだな。私も名前に「ちゃん」ってつけたい時期があって。でも、どんなのがいいか全然思いつかなくて(笑)。

ラブサマ:「オダトモちゃん」可愛いじゃないですか!

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