ジュース・ワールド、21歳で他界 生前に残した「Legends」のリリックが意味するもの

米シカゴ出身の新進気鋭のラッパー、ジュース・ワールドが21歳で他界した。(Photo by imageSPACE/Shutterstock)

現地時間8日(日)、ラッパーのジュース・ワールドことジャラド・ヒギンスは米シカゴのミッドウェイ空港で突然の発作にみまわれた。近隣の病院に救急搬送されたが、病院到着後に死亡が確認されたと、TMZが第一報を報じた。また、クック郡の検察医がニューヨーク・タイムズ紙にヒギンズの死亡を認めた。

また、「急病の21歳の男性が緊急搬送され、オークローン(のアドヴォケイト・クライスト・メディカル・センター)に到着したが、そこで死亡が確認された」と、シカゴ警察の広報担当がローリングストーン誌に語った。現段階では捜査が保留されているため、当局はこの男性の身元を明らかにしておらず、死因も公表されていない。

ジュース・ワールドは2年間という短い期間でアルバム3枚をリリースし、全作アルバム・チャートの上位にランクインした。ブレークのきっかけとなったシングル「All Girls Are the Same」をリリースしたヒギンズは、その後2018年にアルバム『グッドバイ&グッド・リダンス』でデビューし、このアルバムから「Lucid Dreams」がホット100入の予期せぬヒットとなった。続いてリリースされたアルバム『WRLD on Drugs』はフューチャーと共同で作ったミックステープで、アルバム・チャートで第2位となった作品だ。



こうして一発屋でないことを証明したジュース・ワールドが次に放ったのが、アルバム『デス・レース・フォー・ラヴ』。この作品はローリングストーン誌の2019年ベスト・アルバムで第40位に選ばれている。「みんな、俺の音楽はロックに影響を受けているって言うんだ。ブリンク182やエモなんかの影響があるってね。でも、このアルバムにはぜんぶ詰まっている。トラップハウスの曲もあるし、ソックホップの曲もあるし、カリビアンの曲もあるし、レイヴの曲もあるし、スローダンスの曲もあるからな」と、ジュース・ワールドはローリングストーン誌に語っていた。

最近リリースしたヤング・ボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲインとのコラボ・シングル「バンデット」もヒットとなり、YouTubeではすでに7800万回再生されている。



2018年7月にラッパー仲間のリル・ピープとXXXテンタシオンが死亡したことを受け、ジュース・ワールドはサウンドクラウドでシングル「Legends」をリリースした。この曲で「27クラブってなんだ?/俺らは21まで生きられない/みんな俺はレジェンドになるって言う/今はまだ、そんなタイトルはいらねぇよ/だってレジェンドってのは全員死ぬみたいだから/一体なんなんだよ、これは?」と言っている。

またジュース・ワールドはローリングストーン誌の連載「ファースト・タイム」に登場して、5年生で最初の曲を作ったこと、フューチャーとの作業、音楽をやっていることを母に隠していたことなどを語っている。



Translated by Miki Nakayama

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