C-3PO俳優が語る、最新作と「スター・ウォーズ」と歩んだ人生

―予告編でC-3POのセリフ「最後にもう一度だけ 友人たちに」を聞いて、彼の運命を心配した人も多かったのですが、あなたは本の中で彼が死んでいないことを明らかにしてくれました。

う〜ん、J・Jは分単位で気が変わることで有名なのは周知だよね。この本を書いたのはけっこう前だったんだ。全部まとめるまで1年かかったから。そうだな、撮影のセットでは物事が流動的だったとだけ教えておくよ。

―では、予告のあのセリフに多くの人が心を動かされ、C-3POの死を予感して悲しんだと知って、どのような気分でしたか?

興味深いと思ったね。だって、セットであの場面を撮影していたときも、とても心に響く瞬間だったし、予告編であれを見たときも、あまりの感動に自分でショックを受けたほどだったんだ。

―今後、あの金属の衣装を身につける機会は絶対に訪れないと思いますか?

それに関してはとてもニュートラルに構えているよ。ただ、今回の映画のような状況で着ることはないと思う。でもC-3POのあのキャラクターは、この世から消滅してしまうにはとても惜しいものだ。だから、C-3POとしての私の人生はまだまだ終わらないよ。長年C-3POを演じたことは素晴らしい仕事だったし、本当に感謝しているんだ。私のような機会に恵まれる俳優は本当に稀だからね。すべてが本当に最高だった。大抵の俳優は一つの役を得るために必死に努力しないといけないのだが、C-3POは彼の方から私に舞い降りてきたって感じなんだ。それに彼のキャラクターに一貫性が持てた理由の一つは、最初から私が演じ続けたことであり、どんなシーンであっても彼のキャラクターを変えないように注意しながら演じたことだ。考えれば考えるほど、共演した最高の役者たちを見るにつけ、「あんなふうには演じられないな」と思うんだけど、その後で「まあ、C-3POは合格点だな」と思うんだよ。

―現在のあなたの中に「あの衣装をもう着たくない」と思う部分があったとしても理解できます。あの衣装を着るために長年自制してきて、やっと好きにご飯を食べられるわけですし……。

うん、その通りだね。正直に言うと、映画と映画の間に大食いすることがあった。1キロ太るなんてあっという間だよ。いつも「容器いっぱいのアイスクリームのカロリーはいくつだろう?」とか、「ボトル1本分のワインのカロリーは?」とか考えていたし、セットの食べ物も魅力的だった。しかし、一方で、C-3POを演じるために自制を自ら求める自分がいたのも確かだよ。そうじゃなきゃ、自分が苦しむだけだからね。次の映画に出演するから自制しないとダメだという気持ちがなくなった今、これまで以上に大食いしてしまうことを心配をしている。まあ、そうしないように注意するけど。

―ルーク・スカイウォーカーがC-3POのお気に入りの人間だと本に書いていますが、その理由は?

キャラクターとしてのルークは最初からインパクトが強かった。純真無垢さがある一方で、彼なりのフラストレーションも抱えていた。トシ・ステーションに行って、パワーコンバーターか何かを買いたかった。マーク・ハミルがとても上手だったのがC-3POを自分の仲間・同志として扱ったことで、その空気が映画全体に流れていたんだ。

Translated by Miki Nakayama

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