―全話の中で最も気に入っているセリフは、『ジェダイの帰還』の「私も困ってしまったのですが、ソロ将軍。あなたは、私のための宴のメイン料理のようです」ということですが、あの瞬間にハン・ソロにちょっとだけ仕返しできたからですか?その通り。このセリフがお気に入りなのは、ハン・ソロがC-3POに対してちょっと威張っていたからなんだ。でも、もちろん、そういうダイナミズムは素晴らしいものだったし、おかげで
C-3POには反発できる対象ができたわけだよ。
―ジョージ・ルーカスがC-3POを作り、R2-D2と絡ませた背景にどんな意図があったのかを考えたことはありますか?あの関係はとても独創的なものだね。奇妙なカップルだもの。性格の異なるキャラクターを2つ作って、それを一緒にすることで独特のダイナミズムが生まれて、それがとても興味深い関係性を作り、ワクワクするシーンを生み出した。でも、意図などは一度も考えたことはなかったな。彼がどこからあのアイデアを……。たぶん、お笑いコンビを見て思いついたのかも。アボットとコステロとかね。彼は物事の組み合わせ方がかなり独創的だったし、同じ要素でもまったく異なる順番で使って最高の効果を上げることが得意だったんだ。もちろん、私の悪夢は自分一人で演技をすることだった。(セットでの)R2は言葉を発しなかったし、誰も私にそれを教えてくれなかったのさ。ジョージが「そうだ、言い忘れていたけど、R2は何もしないよ」とは一度も言ってくれなかったね。あの絡みシーンは瞬発的なものだったんだ。
―本の中で紹介していた、『ジェダイの帰還』のワンシーンで、ルーカスがひざまずいて、ビーッと音を出しながらあなたの演技を助けたという話は、これまで耳にしたジョージ・ルーカス逸話の中で最も愛情を感じたエピソードでした。
本当の話だよ。あの場面を今でも思い出せるくらいだ。奇妙で愛情に溢れた瞬間だったよ。
―新しい映画にはそれぞれ独自のファンベースがあります。「レイロ」と自称するファン、つまりレイとカイロ・レンが恋人になる運命と信じる人たちについてはどう思いますか?
(ため息ののち笑いながら)それは若い映画ファンに任せるね。私はセリフを覚えるので十分に苦労したし、誰が誰とくっつくかの方面には首を突っ込まないことにしたい。ところで、なんて呼ぶって? ライロ? そうだな、人によっては考えすぎることがあるからね。とにかく、力を抜いて楽しんでほしいな。
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』12月20日(金)日米同時公開