ー楽曲制作にあたって、共通のリファレンスになるような音楽やアーティストはいますか?
柴崎 : 強いて言えば、今のところは過去のWANDSの作品ですね。それぞれ過去のWANDSを頭の片隅に残しつつ、やってこなかったこともいろいろできたらいいなと思っています。まだどのバンドが格好いいよねというのは、話したことないですね。当時からそれぞれ自分がやりたいものを書いていたバンドではあったので。
木村 : 好きなミュージシャンの曲のあそこどうよみたいな話はたぶんしていたと思うんですけど、ちゃんとこれが好きと言う発表みたいなのは当時からたぶんなかったと思うんですよね。
柴崎 : うん、なかった。
ーこの20年間でお客さんの中でもWANDSの楽曲への愛情が加味されていって、よりパーソナルなものとして大切に聴いている人も多いと思います。YouTubeのコメントやTwitterを見ていても、WANDSへの思い入れの強いお客さんが多いですよね。その中で、新曲はどのくらい手をつけているんでしょう。
柴崎 : まだたくさんはないんですけど、何曲かはレコーディングしました。
ー約21年ぶりのシングル『真っ赤なLip』の作詞は、上原さんが行なっています。WANDSの詞を書く上でどういうことを心がけたんでしょう。
上原 : この曲は『名探偵コナン』のタイアップということで、ミステリアスで何が起こるか分からない部分がテーマだったんです。何曲かデモがあがっていて、それぞれに歌詞を書いたんですけど、最後にこの曲の歌詞を書いたので、なかなか書けなくて。曲調がおしゃれで、大人っぽい雰囲気だったので、ちょっとテーマを変えて、男女の大人っぽい雰囲気で作ったんです。ちなみに「真っ赤な」というワードはコナンの次のテーマというか、イメージカラーらしくて、これはたまたまなんです。コナン用にこの使えと言われたみたいに思われるかもしれないんですけど、偶然一致したというだけなんです(笑)。
ー歌詞を書く上で、過去のWANDS曲の歌詞は意識されましたか?
上原 : WANDSのイメージからはズレないようにしましたね。ガキっぽくなったりポップ過ぎないようにとか、ほどほどにワイルドとか。WANDSらしさは意識しました。
ー作曲、編曲は第4期のメンバーでもある大島さんです。楽曲制作に専念のためと書かれているので、今も第4のメンバーみたいなイメージなんでしょうか。
木村 :力を貸してほしいなとは思っていますけどね。
ー他のバンドにはない感じですよね。WANDSのこの体制っていうのは。
木村 : このバンドの中にいるのであまり考えたことはなかったんですけど、言われてみればそうですよね。
柴崎 : TOTOに在籍した事あるメンバーが入ったり出たり、ライブに出たり出なかったりみたいなのを思い出しますね。言われてみれば、あまりそういうのは普通はないのかくらいの感覚なんです。
木村 : いいものができるんだったら、自由にこれからも変化していくんじゃないかなと思っていますね。