TUBEのギタリスト・春畑道哉。ソロ活動でもJリーグオフィシャルテーマソング「J’S THEME(Jのテーマ)」を筆頭に数多くのテーマ曲を手掛けるなど国民的なギタリスト/コンポーザーとして活躍している。そんな春畑道哉の新曲は春畑の狂気のギタープレイが爆発する「Kingdom of the Heavens」と、美しい響きの「Promised Land」。この幅広い音楽アプローチを掘り下げるべく話を聞いた。
―まずは最新配信シングル「Kingdom of the Heavens」のお話から聞かせてください。今回はなんとプロレスのテーマ曲(「WRESTLE KINGDOM 14 in 東京ドーム」テーマ曲)。ものすごい力強い曲が完成しましたね。
そうですね。まずこのお話をいただいた時に、ハードなリフとかがガンガン弾けるんだろうなと思って、やりたいと言ったぐらいですので(笑)。
―かなり多忙なスケジュールの合間のレコーディングだったと聞いてますが。
そうなんですよ。ツアー中だったし、他にもいくつか仕上げなければいけない曲が同時に進んでいる中でのお話ではあったんです。スタッフさんは「これいけますか?」みたいな感じでしたけど、「メタル承ります!」って即答しました(笑)。
―アハハ! そこまでタイトな時間の中で何故やったんですか?
ちょうどタイミングもあったと思うんです。TUBEがカバーライブやって、昭和の例えば沢田研二さんの曲とかをやってるタイミングで。もちろんTUBEなりにアレンジはしてるんですけど、なかなかディストーションを踏めなかったので(笑)。
―春畑さんは結構メタル畑を通ってるんですね。
メタルというか、アイアン・メイデンとか(笑)。
―そうでしたか。確かに「Kingdom ~」のイントロ、メイデンを感じます。でもスティーヴィー・レイ・ヴォーンも通ってるんですよね?
そうなんですよ。レイ・ヴォーン大好きなんです。
―そしてメイデンも通ってるんですね。
そうなんです。中学の時コピーしまくりました。
―「Kingdom ~」でもディストーション踏みまくってますね。
アハハハハ。いろんな種類のディストーションを試しましたし、新しく購入しましたね。
―ちなみにどんなものを購入したんですか?
名前が確かバナナ(バナナナ・エフェクツ)とかいうすごく怪しい取説も付いてないような、相当ファンキーなエフェクターなんですけど。普段僕が買わないような一番クレイジーなエフェクターを出してみてもらえませんか?って言って並べてもらって。順番に試していって『あ、これじゃまだ普通だな』とか言ってどんどん試していって、残った一番ブっ飛んでる感じのがバナナちゃんでした(笑)。かなり小さいエフェクターで当然ツマミも小さくて、ライブでは使い難いのは間違いないですね(笑)。
―(笑)。それでも普通のディストーション系エフェクターでは我慢できず?
プロレスラーって試合中は尋常じゃない精神状況じゃないかと思って、だから普通じゃないエフェクターも試したいなと思ったんです。