春畑道哉、多彩なギタープレイと作曲の源流を語る

春畑がコンポーザーとして影響を受けたアーティスト

―そこでまた突然なんですけど、春畑さんがコンポーザーとして影響を受けたアーティストとその曲を教えて頂けないでしょうか。

・織田哲郎「SOMEBODY TO LOVE」

織田哲郎さんはTUBEのデビュー前から面倒見てもらっていたというか、一方的に僕らが織田哲郎をコピーしていたというのもあるんです。TUBEのベーシストの角野が、まだデビュー前にいろいろ練習してコピーしてる時に持ってきたのが、偶然織田哲郎さんの曲でした。角野が「これどう?」って言ったら、みんな「お、やろうやろう」ってなったんです。で、やがて偶然なんですけど、「シーズン・イン・ザ・サン」とか作ってもらえることになったんです。そんな織田さんの曲の中で一番好きなのがこの曲です。この曲のイメージで自分達もライブの最後にやりたいって思って何曲も作りました(笑)。

・小田和正「さよなら」(オフコース)

小田和正さんはもう中学の頃から好きでした。きっかけが「さよなら」ですね。最初に聴いた時、女性が歌っているのかな?って思ったほどです。歌も好きなんですが、ギターソロも好きだったんです。当時鈴木康弘さんが弾いていたギターソロは完コピしましたね。コード進行も泣ける切ない感じでバンドでコピーしました。これは自分達では作れる曲ではないなと思いながら。
でも、小田さんの曲ってアバンギャルドなコードは使わず、イーグルス的なシンプルなコードの曲が多いんですよね。



・藤原聡(Official髭男dism)「115万キロのフィルム」

影響を受けたというわけではないですが、最近では髭男の曲がカッコいいなって思いますね。突然ここでブルーノートいっちゃうんだみたいな感じも面白いし。いい曲だなと思ってアルバム聴いてますね。しかも、レンジも広く使ってるから。ファルセットとか、表の入れ替わり方も絶妙だし。最近、彼らの1枚目のフルアルバム『エスカパレード』を聴いてたんですけど、でも全部好きだな。詞も凄い引き込まれていく、どうなるんだ?この先はって。で、サビで突然使うブルーノートがカッコいいなって思うんですけど。1曲選ぶとしたら「115万キロのフィルム」。タイトルも素敵だな。もちろんこの曲だけじゃなく、アルバムも全部いいと思ってます。



・エルヴィス・プレスリー「Can’t Help Falling In Love」

プロデューサーにプレスリーを聴けって凄く言われたんですよね。で、なるほどなみたいな。素朴なコードなのにカッコいいメロディ。シンガーをカッコよく見せる曲の作り方を覚えろって凄い言われて。今でもそんなにできてないんですけど。でも聴いてみてプレスリーは良い曲が実際たくさんあるんだなって思いました。この曲はプレスリーの代表曲の一つですが、作曲はプレスリー自身ではありません。18世紀のフランスで生み出された楽曲『愛の喜び』のメロディをもとにソングライターチームの一人、ジョージ・デイヴィッド・ワイスが作曲してるんです。作曲してると、いろんなコードに逃げがちなんです。それをあまり難しいコードを使うなよみたいなことを言われてたんです。で、勉強としてプレスリーの曲を沢山聴きました。



・ジャーニー「Open Arms」

ジャーニーの曲は本当に好きなのがいっぱいあります。その中でも好きな曲がこの曲です。ジャーニーの曲はアメリカンロックで本当伸び伸びとしていて、スケールがでかいんです。曲から自然と滲み出てくるあのスケール感は見習いたいなと思って。ちまちましたコードはやはり使わないんですよね。オープンコードが気持ちよく響く。ちなみに、ジャーニーは中一の時からコピーしていました。ただ、最初僕キーボードだったんです。ジャーニーにジョナサン・ケインが入る前の曲「Anyway You Want It」をオルガンで、先輩バンドに弾かされて、超絶つまらなかった(笑)。コードが4つぐらい。ただ白玉をずっと弾いてるだけの曲だったんです。それがきっかけでギターを始めました(笑)。



・U2「ONE」

この前、U2の来日公演を観たんですけど、いやーカッコよかったなあ。もうスケールのでかさ半端なくて。でもどこか暗さがある。あんなスクリーンが欲しいと思いながらずっと見てたんですけど。この曲はソングライティングの話とは少し違う話になっちゃうんですけど、メッセージ性で選びました。U2ってバンドとして凄い意思を持ってメッセージを発信し続けている。この「ONE」の時、ライブ中メッセーがとにかくすごくて。本当の平等はこういうことだとか、まだ平等じゃないとか。日本語でメッセージ出してきたんです。もう40年ぐらい変わらずこの4人でやり続けている、大人4人のステージがカッコよかったな。ずっとブレないバンドの意思っていうのがカッコイイなと思って。決して真似できる世界じゃないし。映像も使ってメッセージを2時間発信し続けるっていう。アメリカのKISSのパーティーの2時間も大好きなんですけど(笑)。イギリスのロックはあんまりコピーもしてなかったし、ずっとアメリカンロックだったんですけど。大人になってみるとどっちも好きだなと思い始めました。



―ありがとうございます! さて、もうすぐ2019年も終わりますが、2020年はどんな一年になりそうですか?

希望としては、曲が溜まってきたのでソロアルバムを出して、ツアーしたいなと思っているんですけど」

―TUBEもあるでしょうから、時間があるんですかね?

フフフフフ。でもやりたいですね。

―そう考えたら全然休んでないんじゃないですか?

そうですね。ツアーが終わったら翌々日ぐらいからまた次のリハーサルに突入みたいなのが続いてましたね。で、その合間にレコーディングをしてるっていう。

―体調は大丈夫ですか?

なんか大丈夫です(笑)。今も毎日レコーディグ中なんですけど、楽しんでやってます。


<INFORMATION>

配信シングル「Kingdom of the Heavens」発売を記念して、ギター・コンテスト 「Kingdomギター選手権」開催! 最終審査は本人の前でパフォーマンス!
詳細はギター・コンテスト「Kingdomギター選手権」特設サイトをチェック!
https://youngguitar.jp/web/202002-kingdom-guitar-title-match

【リリース情報】
春畑道哉 配信シングル
「Kingdom of the Heavens」
※「WRESTLE KINGDOM 14 in 東京ドーム」テーマ曲
※テレビ朝日系「ワールドプロレスリング」12月・1月ファイティングミュージック

▽ダウンロード/ストリーミングはこちら
https://smar.lnk.to/I_2_2WN

▽春畑道哉 見本動画



▽春畑道哉 メッセージ動画



▽“WRESTLE KINGDOM 14” Official theme song 春畑道哉「Kingdom of the Heavens」MV SIZE



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