森敬太、スカート・澤部渡、西村ツチカらが激論!一年のベストトピックを決める、トーベヤンソン・ニューヨーク・アワード2019

趣味のスーパーバンド、トーベヤンソン・ニューヨーク。各メンバーは、それぞれ本業と並行しながら活動を継続している。(Illustration by Tsuchika Nishimura)

トーべヤンソン・ニューヨーク(TJNY)のギタリスト、アートディレクター/デザイナー森敬太による連載第5回! 森敬太、スカート・澤部渡、西村ツチカをふくむTJNYのほぼ全員が集結し2019年のトピックを決める恒例のアワードをお届け。激論と余談の結果は……。

座談会参加者:
森敬太(ギター担当、グラフィックデザイナー)/オノマトペ大臣(ラップ担当、サラリーマン/ラッパー)/西村ツチカ(ギター担当、漫画家)/澤部渡(ドラム担当、ミュージシャン)/玉木大地(キーボード担当、プログラマー)/金子朝一(ボーカル/ホイッスル担当、漫画家)/mochilon(ベース担当、ミュージシャン)

※この記事は2019年12月25日発売の『Rolling Stone JAPAN vol.09』に掲載された原稿に、加筆を加えたものです。

・唐木元

森:唐木さんはニューヨークでTwitter活動に専念されているので今年はお休みです。

西村:ニョーヨークの元さん。

澤部:パチンコ化されたみたいな言い方ですね。

森:今年の唐木元の総括から始めましょう。

mochilon:我々が最も得意とする欠席裁判ですね。

金子:まずちゃんと生活してるんですかね?

森:お前に言われたら終わりだよ!

西村:数日前、TJNYのLINEグループに黒人気絶写真を唐突に連投してましたよね。

澤部:みんないらないって言ってるのに(笑)。

西村:教会とかで演奏してる時に撮影したみたいですね。

森:そういう文脈だったのか。気が触れたのかと思った。気絶した黒人の写真を延々投下してるし「もうだめだこの人」と思ったよ。

澤部:頻繁にTwitter上で炎上してますね。すごい勢いで一斗缶を倒しに行ってる。

森:よせばいいのに炎にガソリン蹴り込んでね。唐木さんっていうかもう@rootsyっていう感じだもんね。人は炎に魅了されてしまうんだなと思ったよ。

mochilon:金閣を焼かねばならぬ、と。

森:僕が伝えたいこととしてはまさに ”A Message to You, @rootsy”ですよ!

mochilon:♪Stop your messing around, Better think of your future(笑)♪

森:あの曲の通りに事が進むと最終的には投獄されるからね。

澤部:獄死の元さん。

金子:気を引き締めてもらいたいですね。


・中村屋!

大臣:今年は違法薬物とタピオカが流行ったと聞きましたよ。

西村:ドラッグの当たり年でしたね。

森:元ジャニーズの人の土下座、折り目正しかったなー。封建社会が終わってから150年、あんな剛の者が野に下っていたとは。

大臣:あれこそ新時代の幕開けを告げる土下座だったんじゃないですか。令和の大土下座ですよ。

森:ああいう出来事が未来の歌舞伎の演目になると思うんだよね。

西村:「中村屋!」

森:美しいじゃん。愛する女性を守るために報道陣をひきつけて口上を述べてさ。

大臣:「中村屋!」

森:警察署の自動ドアから出てきたあたりで大向うから掛け声が飛び始めるの。

mochilon:「待ってました!」「 大麻!」

大臣:「共同所持!」

澤部:「仮釈放!」

森:んで名口上からの大土下座だよ。「イヨッ千両役者!」とか声がかかんの。勸玄君に。

金子:意外と近い未来の話だったんですね。


・笑えんのか?

森:今年は感情移入できる事件が多かったな。まず「ゆうパック配達員が配達車ごと失踪」。

玉木:なんで失踪したんでしたっけ?

森:釣り銭をちょろまかしてたことを言い出せなくなって、配達車乗ったまま逃げちゃったらしくて。

金子:かわいいなー。

mochilon:逮捕時の供述もいいですねー。「発覚して怒られるのが怖くなり、帰れなくなった」。

西村:朴訥ですね。

澤部:キュンとしますね!                          

森:配達員の気持ちが痛いほどわかる。

一同:(笑)。

森:お前ら心から笑えんのか?

一同:……。


・張本

森:朝一くんが挙げてる「勤務先の警備会社の金庫から現金3億6千万円を盗んだ男」も感情移入部門だね。

金子:彼には心からのあっぱれをあげたいですよ!

大臣:喝! あっぱれ!

玉木:粗い張本ですねー。

金子:同い年くらいなんですよね犯人。同世代のヒーローですよ。

大臣:頼む! 逃げ切ってくれ!って思いながら見てたの?

金子:最初は真っ直ぐに応援してましたね。でも捕まってみたら、ただ金が欲しかったからやったらしくてがっかりしました。

森:そりゃ、そうだろうよ(笑)!  何を期待してたんだよ!

金子:動機の割にはちょっと盗みすぎだろと思って。

一同:(笑)。

澤部:確かに3億6千万にはもっとドラマが必要だなー。

金子:スーツケースに詰めて、都内うろちょろしちゃってたんですよね。その計画性の無さも良かった。

澤部:飛行機も乗れないだろうしね。現金パンパンのスーツケース持ってたら。

森:飛行機! 飛行機といえば「伊丹空港ナイフ持ち込み事件」ですよ!

金子:僕、好きですそれ。

西村:「好き」という概念。

澤部:その事件知らないです!

森:伊丹空港で、ナイフを所持した中年男性が搭乗前の保安検査を突破して姿を消しちゃって巨大な混乱をもたらしたという事件なんだけど、通してしまった理由が良かったんだよ。荷物検査でナイフが見つかったんだけど、中年男性に「これはええねん」って言われて係員が処理落ちしてしまったらしくて。

mochilon:「あー大丈夫なタイプのナイフか」って(笑)。

金子:そう言われたら多分俺も通しちゃうなー。

森:豊中とか伊丹特有の渋め土着グルーヴが濃いめに出てるんだよね。「これはええねん」「ええんか……」って。

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