2010年代の音楽業界を揺るがしたニュース50選

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2010年から2019年までの10年間、ビジネスとしても文化としても、音楽は過去に例を見ないほど大きな変化を経験した。その中でもとりわけ人々の印象に残った50のニュースを列挙する。

嵐のように過ぎ去っていったこの10年間、音楽業界は素晴らしく充実し、同時に混迷を極めた。スタートアップが古くなったヒエラルキーを破壊し、因習の打破と斬新なアイディアで勝負する人々が台頭し、音楽以外の面で影響力を発揮するアーティストたちが登場し、IT企業が何十年と続いてきた業界の構造を刷新し、音楽業界は再び金を生み出し始めた。これらでさえ、過去10年間のうちに起きた画期的な出来事のごく一部でしかない。

この10年間がもたらした怒涛の変化は、アーティストとファン、そして業界の権力者たちの力関係を根本から覆した。これからの数年間で、その影響は我々の目に見える形で現れるだろう。2010年代の音楽業界を震撼させた50のニュースを、時系列に沿って紹介する。


1. TicketmasterとLive Nationが合併し、世界最大のコンサートプロモーターが誕生

Tom Williams/Roll Call/Getty Images

2010年1月 — アメリカ合衆国司法省は、世界全体で44億ドルと言われるコンサート市場における2大企業の合併案を承認した。物議を醸したこの案について、業界の実力者であるIrving Azoffは「音楽ファンにとって喜ばしい出来事」と語った(しかし次の10年間、コンサート愛好家たちの多くはそう思わなかっただろう)


2. ザ・ビートルズの曲がiTunesで解禁

Justin Sullivan/Getty Images

2010年11月 ー 長年の封印が解かれ、ビートルズの全作品がAppleのiTunesで販売開始された。バンド側に極めて有利なそのディールは、ビートルズのファンにとっては喜ぶべきことであると同時に、抗えない時代の流れを象徴する出来事だった。しかしデジタル配信全盛の時代は、やがてストリーミングの隆盛により終焉を迎えることになる。

Translated by Masaaki Yoshida

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