性別の枠を超えた「人間」という単位の捉え方、LGBTQへの理解

映画『ファンタスティック・ビースト』でクリーデンス役として活躍している俳優のエズラ・ミラーは、自身が「クィア」だとし「自分を男とも思っていないし、女とも思っていない。かろうじて言えば、単純に自分が『人間だ』と思っているだけなんだ」と語っています。また『お騒がせモリッシーの人生講座』(上村彰子著・イーストプレス)では、モリッシーの「残念ながら、私はホモセクシュアルではない。厳密に言うと、私はヒューマセクシュアル(humasexual)ということになる」という言葉を紹介し、「彼の歌は、特定の性に向けられたものではなく、『人間』に向けられている」「モリッシーは、この世の中でまかり通っている陳腐な性区分に、耐えられないのだろう」と指摘しています。彼らのように、単純な性区分ではなく「人間」を単位として考えるのは、とても大切なことだと思います。

最近では、「Old Town Road」が19週連続ビルボード・ホット100で1位となったリル・ナズ・Xが2019年6月に、自身が同性愛者であることをカミング・アウトしました。



彼のように、自分がLGBTQのいずれかである、と公表しているアーティストはたくさんいます。それだけでもLGBTQの人々が芸術分野に与えている影響の大きさがわかりますが、特にダンス・ミュージックやクラブ・カルチャーへの影響は非常に大きなものです。紅白歌合戦という音楽番組を通じてLGBTQについて関心を持った方にも少し知っておいて欲しいと思いますので、かなりかいつまんだ形になってしまいますが、紹介してみようと思います。

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