ボブ・ディランの若き日を描いた伝記映画、監督が決定

ジェームズ・マンゴールド監督によるボブ・ディランの新しい伝記映画では、シンガーソングライターの若かりし頃が描かれる。(Photo by Everett/Shutterstock)

『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』のジェームズ・マンゴールド監督がボブ・ディランの伝記映画のメガホンを取ることが決定した。ディランの若かりし頃が描かれる同作には、ジョーン・バエズやウディ・ガスリーなども登場予定。

『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』、『フォードvsフェラーリ』(1月10日公開)、『LOGAN/ローガン』などの作品でお馴染みのジェームズ・マンゴールド監督がボブ・ディランの若かりし頃に焦点を当てた新作映画を手がける。ディラン役として白羽の矢をたてられたのは、『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』(3月公開予定)に出演している人気俳優ティモシー・シャラメだ。米ローリングストーン誌と懇意にしている情報提供者が明かしたところによると、「19歳のディランがニューヨーク・シティを訪れるところからストーリーが始まる」。それだけでなく、「当時のフォークミュージックシーンを象徴するミュージシャンたちも深く関わっている内容」となる。

情報提供者によると、ピート・シーガー、ジョーン・バエズ、当時入院していたウディ・ガスリーをはじめとする、すべての重要な人物が劇中に登場する。ボブ・ディラン本人も今回のプロジェクトを歓迎しており、積極的に関与しているとのこと。ローリングストーン誌の取材に対し、ディランとシャラメの代理人はすぐにコメントするのを控えた(FOXサーチライト・ピクチャーズによって公開される同作の情報とキャスティング予想を最初に報じたのは、米Deadline誌である)。

マンゴールド監督は、ジョニー・キャッシュとジューン・カーターの関係を描いた2005年の映画『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』をさらに探究できるような、音楽がテーマの映画を模索している、と2017年にローリングストーン誌に語っていた。「ミュージシャンふたりに実際アプローチしたこともあった」と監督は言った。「映画化に値するか? と自問することがコツなんだ。それと、語るべき独創的な何かがあるかどうかも。最高の曲を生み出し、音楽史を変えただけでは足りないんだ。絶対に語るべきストーリーがないと。それに、ストーリーはすばらしいのに、映画化させてくれない場合もたくさんあるからね」

いまや、ミュージシャンの伝記映画はかつてないほど巨大なビジネスへと成長した。それだけではない。伝記映画は、何十年も前の楽曲に若いオーディエンスを熱狂させる新たな存在感を与えられることも証明してきた。『ボヘミアン・ラプソディ』や『ロケットマン』などの作品のおかげだ。これまで公開されたディランの伝記映画といえば、風変わりな『アイム・ノット・ゼア』がそれにもっとも近い作品と言えるかもしれない。同作では複数の俳優がディランを演じたが、そのなかでもケイト・ブランシェットの演技が印象的だ。

Translated by Shoko Natori

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