レッチリの2007年ツアーファイナル、ジョン・フルシアンテとのジャムセッションを回想

イギリスのリーズ・フェスティバルで壮大なジャムセッションを披露したジョン・フルシアンテ

レッチリが2007年のツアーファイナルで披露した、ジョン・フルシアンテとのステージを回想。このイギリスのリーズ・フェスティバルで見せたこの壮大なジャムセッションを最後に、フルシアンテは13年間にわたってバンドを離れることになる。

昨年12月15日、レッチリはInstagramでジョン・フルシアンテの復帰を発表したが、その後は頑なに沈黙を守り続けている。しかし先日、本誌がドラマーのチャド・スミスに自身のアート作品について取材を行った際に、彼はバンドの今後について以下のように語ってくれた。

「バンドのことは絶対話すなって釘を刺されてるんだけどさ」そう前置きしつつ、彼はこう続けている。「みんな知っての通り、ジョンがバンドに復帰したのは事実だよ。俺たちみんなすごく興奮してる。ライブについては、今のところいくつかのフェス出演が予定されてるだけだね。今は曲を書いて、新しいレコードを作ることを優先するつもりなんだ。またこの面子で曲作りができることを、俺たち全員すごく楽しみにしてるよ」

バンドがフルシアンテと共にニューアルバムの制作に着手することは間違いなさそうだが、スミスが語った通り、現時点ではっきりしているのは5月と6月にいくつかのフェスに出演することだけだ。5月15日にアラバマのガルフ・ショアーズで開催されるHangout Music Festivalよりも前に、彼らがひっそりと小規模なライブを行うかどうかは明らかにされていない。最後に彼らが共にステージに立ったのは、2006〜2007年にかけて行われた『ステイディアム・アーケイディアム』ツアーのことだ。

同ツアーの最終公演となったのは、2007年8月26日に開催されたイギリスのリーズ・フェスティバルだ。当日のセットでは「キャント・ストップ」「バイ・ザ・ウェイ」「ギヴ・イット・アウェイ」「ダニー・カリフォルニア」等、新旧の代表曲を立て続けに披露する一幕があった。当時のショーの大半がそうであったように、そのセクションは壮大なジャムセッションで幕を閉じる。以下で確認できる当日のジャムセッションは、実に10分超に及んでいる。

そのライブがバンドの歴史における重要な1ページとなることを、その時点では誰も知らなかった。その2年後に彼らがシーンに戻ってきた時、それまでギタリスト兼キーボーディストとしてツアーに参加していたサポートメンバーのジョシュ・クリングホッファーが、正式なメンバーとしてバンドに迎えられていた。レッチリは彼と共に2枚のアルバムを制作したが(2011年作『アイム・ウィズ・ユー』2016年作『ザ・ゲッタウェイ』)、どちらも大勢のファンの心をつかむことはできず、ヒットシングルも生まれなかった。それだけに、フルシアンテの復帰に寄せられる期待は大きい。彼には何の前触れもなく姿を消すという悪い癖があるが、今度はそうならないことを願うばかりだ。



Translated by Masaaki Yoshida

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