Superflyが語る「自分らしくいること」で培った新たな視点

「古着屋さんはパワースポット」

─ライフスタイルの部分では変化はありましたか? 例えば髪を切ったことで、選ぶ服のテイストも変わってくるとか。

志帆:基本的なスタイルはそんなに変わってないけど、昔から好きだったビンテージの服がさらに好きになっちゃいましたね。もう「布集め」が止まらない!(笑)。家の中に、自分の好きなものがどんどん集まっていくのが今は楽しくて仕方ないです。

何かに対して「好き」って思えることがすごく気持ちいい。お洋服だけじゃなくて、変なオブジェとか(笑)。「あ、これ可愛い」って思う気持ちって何なんだろう?なんて考えたりして。

─ビンテージの服を選ぶのって、ある意味「宝探し」みたいなところがありませんか? それこそ玉石混交の山から自分が気に入ったものを見つけ出すにはセンスが必要だし、それこそ自分と向き合う作業というか。「自分は何が好きなんだろう?」「何に心を動かされるのか?」ということを考えざるを得ないと思うんです。

志帆:そうなんですよ。だから、古着のバイヤーさんって凄いなあと思う。古着は世界中どこにでもたくさんあるし、年代ごとの違いもあるじゃないですか。その中から厳選していくのって、センスと意志がなければ絶対できないんじゃないかなって、勝手に妄想しているんです。色々とお話を聞きたくなりますね。実際、面白い人が多い気がします。お店に入った瞬間に、商品にどれだけ愛情を持っているかが分かりますよね。古着屋さんはパワースポットです。

─「古着屋さんはパワースポット」って素敵ですね。志帆さんが好きな古着のテイストは?

志帆:好きなのは70年代後半なのかなと思っています。洗練されてるし、80年代の手前だから少し奇抜なデザインもある。結構いい状態のものが残っていることが多い気がします。あ、でも 60年代の服も90年代の服もいいなあ……なんでも好きですね!(笑)。その服にまつわる物語にも惹かれるんですよ。誰かの手によって、今までずっと大切に守られてきたのかなって思うと、それだけで涙が出てくる(笑)。

─ここでも「物語」がキーになっていますね。志帆さんにとって、ファッションはどんな意味を持っていますか?

志帆:私がいつも着るのはカラフルなデザインだったり、奇抜なフォルムだったり……(笑)しかも、「背筋が伸びるファッション」が好きなんです。いわゆる「リラックスできる洋服」は苦手で、例えば今着ている服は全部古着ですけど、壊れやすかったり動きにくかったりすると、きちんとしていられるんですよね。もちろん、自宅に戻るとすぐスウェットに着替えますけど(笑)。そういう時の自分よりも、動きにくい古着を着ている時の方が好きなんですよね。着物とかと少し似ているのかもしれない。

─ああ、なるほど。

志帆:それと、洋服を見つけるという作業は「今までの自分へのご褒美」ではなく、これからその洋服と付き合っていく未来の自分のためのものだなって思います。時間をかけて選んだり、時間をかけてお手入れをしたりするのがとても楽しいですね。

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