ELPのプログレ組曲「悪の教典#9」がSF映画のモチーフに「今の社会と非常に近い」

エマーソン・レイク&パーマー(Photo by Alan Messer/Shutterstock)

エマーソン・レイク&パーマーによるプログレッシヴ・ロックの古典的名曲「悪の教典#9」が、現在製作中のSF映画のインスピレーション源になるという。

レーダー・ピクチャーズが1973年のELPのアルバム『恐怖の頭脳改革』のセンターピース「悪の教典#9」に加え、ダニエル・H・ウィルソンの小説『ロボポカリプス』の権利を取得し、同曲にインスパイアされた映画の脚本制作に弾みをつけたと、オンラインマガジンDeadlineが伝えた。

ELP唯一の存命メンバーであるカール・パーマーがこの「SF映画のフランチャイズ」をTwitterで認めており、30分に及ぶ3部構成の組曲「悪の経典#9」をモチーフにした映画製作が進行中のようだ。

映画『ジュマンジ』をリブートさせた立役者である映画スタジオ、レーダー・ピクチャーズによると、この「悪の経典#9」の映画の舞台は「テクノロジーに依存して生命力をすべて排除した社会」で、「独裁的なテクノクラシーが蔓延した世界に切り込む」内容となる。

Deadlineの記事によると、同作品のプロットは「毎年行われる『カーン・イーブル』という身も凍る儀式があり、これは若者が支配クラスに従属する前に、人生で一度かぎりの束縛を解かれた自由を体験する通過儀礼」で、「若者が自分の意思でカーン・イーブルの儀式から戻らなくなると、恐怖心が沸き起こり、現体制とその中心的役割を果たす人工知能を転覆させる革命を促進する」。

プロデューサーのテッド・フィールドが次のような追加コメントを出している。「ELPが組曲『悪の教典#9』で作り出した幻想の世界は今の社会と非常に近い。レーダーの製作チームは物事がこれからどの方向に進むかというビジョンをまずは映画館のスクリーンで披露したいと思っている」

Translated by Miki Nakayama

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