元ZIGGY大山正篤と手島将彦が音楽業界のメンタルヘルスを語る

大山:今、業界のみなさんは横目で見ながら、みんながどういう反応をするのか探っているんじゃないですかね。

手島:1番の地雷が“働き方改革的”で、音楽業界には絶対無理だよと言われている。正直難しいというのは分かるんですけど、メンタルの部分に触れると厄介だと思っているスタッフ側の人も、多いんじゃないかなと思うんですよね。

大山:芸能音楽界はメンタルヘルス的な部分が、いまだにタブーとされていますよね。でも、特にうつなんて簡単になってしまうし、なったらなったでなかなか治らないですからね。それこそ、高島忠夫さんがうつを告白したぐらいからじゃないかな。そういう話がされるようになってきたのは。

手島:そうですね。最近は芸能の方とかも、お休みしますと言うようになってきていますよね。

大山:そういう人たちが調子悪くなった時に、「ごめんなさい僕、うつになって調子悪いんで、しばらく休みます」ってどんどん発言してくれた方が、ハードルが下がっていくと思うんですよね。

─アメリカではビリー・アイリッシュのようなトップアーティストもそういうことを発言しているのが象徴的だなと思います。日本では、どうしたらもっとそうした環境が整備されていくんでしょう?

手島:ミュージシャンも、政治の話よりはメンタルの話の方がしやすいと思うんです。そういう意味では、ダイレクトなことじゃなくても、もっと積極的に言ってもいいんじゃないかなと。実際に悩んできて、自分なりになんとか克服してきた人っていっぱいいると思うので。

大山:昔は、政治と野球の話は絶対他人とするなって鉄則があってんですけど(笑)、最近はそれがちょっとだけ崩されてきて堂々とSNSで現政権への批判をしたり、いろいろな意見があるということが表に出るのはいいと思う。それに付随してメンタルのこともちょっとずつ認知されていくというか。芸能界、著名な方が発信していくというのはすごく効果的だと思います。

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