んoonとAAAMYYYの2マンライブで描かれた夜の静と動

転換を経ると、サポートメンバーの演奏に迎えられて、真っ赤に照らされたステージに黒の衣装に身を包んだAAAMYYYが登場。「8PM」からライブがスタートすると、さっきまでのんoonが醸し出したムーディな雰囲気とは打って変わり、夜の街に遊びに繰り出すようなパーリーな雰囲気を作り上げる。「WWWの皆さんこんばんはー! みなさんの声を聞かせてくれー!」と会場とコール&レスポンスを始めるなど、序盤から彼女のご機嫌な様子が見て伺える。そのまま「GAIA」へ。ややダークな曲調とキュートな歌声が、夜遊びをしてはしゃいでいそうな少女にも見えてキュートだ。同曲では、間奏で「渋谷行けますかー!」とテンション全開だし、次の「被験者J」ではサビで飛び跳ねる姿も見せるAAAMYYY。バンドメンバーとの掛け合いも忘れておらず、本当に楽しそうに歌っている等身大の姿が印象的だ。5曲目の「I HAVE ME」を終えると、ショートMCへ。

「ありがとう! もう最高でしたね、んoon観て満足しちゃった私。でも、もっと(会場を)満足させたい。だから、皆の左にいるTENDREと1曲やっちゃおうかな!」と当日のライブのキーボードに入っていたTENDREを指して、会場の歓声を背に「KAMERA」を演奏。2人の視線を合わせながらのボーカルの掛け合いが印象的で、チルな雰囲気を作り上げた。「BLUEV」の前にはAAAMYYYからのお願いで、スマートフォンのライトで隣の人と照らし合っている様子が見たいとのことで会場がライトに照らされる。また、ここで新曲を披露。シンセキーボードの音が響くエレクトロロックながら、しっとりと恋の終わりを歌うバラード調の楽曲で、ステージ上の歌姫のAAAMYYYが映えて見える。曲を終えた後の「ありがとう」と言う表情が満足そうなのが印象的だった。



ここで本編最後のMC。会場とコール&レスポンスを楽しんだ後に「思いっきり楽しんでいってください、AAAMYYYでした」と語り、壮大なバラード「屍を超えてゆけ」を披露。しっとり聴かせるような曲なのに、どこかAAAMYYYらしさの溢れる切ない恋の歌が徐々にライブのエンディングを感じさせる。そのまま「EYES」へと繋いでAAAMYYYの優しい魅力を会場にしっとりと染み渡らせて本編は終了した。

アンコールでは、再びAAAMYYYが登場。バンドメンバーの紹介とセッティングの関係上でんoonとコラボレーションできないことを残念そうに伝えると、「さよなら世界」、「残すものは何もない」と今日を締め括るにふさわしい曲でライブは幕を下ろした。

ジャジーやソウルの要素を合わせて独特の大人びた夜の雰囲気を感じさせるんoonと、エレクトロで思わず夜の街へ繰り出してしまいたくなるようなAAAMYYYY。まさに渋谷という立地でのナイトライフにぴったりな、夜の静と動、色で例えるなら、シックな寒色とカラフルな色合いのような対比を体現した2組のライブパフォーマンスは圧巻であり、いつ振り返ってもいい夜だったと記憶に残る一夜だった。



<公演情報>

渋谷WWW
レギュラーイベント「dots」

2020年2月19日(水)渋谷WWW
出演者:んoon / AAAMYYY

=んoonセットリスト=
1. 新曲
2. Custard
3. Amber
4. Tragedy
5. Lumen
6. Freeway
7. Dill
8. BodyFeel
9. Godot
10. Suisei
11. Gum
12. Tokyo Family Restraunt
13. Summer Child

=AAAMYYYセットリスト=
1. 8PM
2. GAIA
3. 被験者J
4.ポリシー
5. I HAVE ME
6. KAMERA
7. BLUEV
8. LEELOO(新曲)
MC
9. 屍を超えてゆけ
10. EYES
EN1. 愛のため

Tag:

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE