新型コロナを歌う楽曲が一大ビジネスへ

(Photo by GettyImages)


新型コロナウイルス以外のことを話題にするのがほぼ不可能になったいま、複数の楽曲に注目が集まっている。その代表例が1月26日リリースの「La Cumbia Del Coronavirus」、続く2月7日リリースの「Corona Virus」と2月13日リリースの「Coronavirus」だ(米現地時間3月13日にリリースされたカーディ・Bをサンプリングした楽曲をはじめ、まだSpotifyバイラルチャートにランクインしていない似たタイトルの楽曲がいくつもある)。

手洗いと消毒液の使用をリスナーに呼びかけるMister Cumbiaのシングル「La Cumbia Del Coronavirus」は、アルゼンチン、ボリビア、チリ、コロンビア、コスタリカ、グアテマラ、パラグアイ、ペルー、ウルグアイ、スペインの今週のSpotifyバイラル50チャートでトップの座に輝いた。さらに同楽曲はエクアドル、ホンジュラス、メキシコでは2位だ。スペインとチリのバイラル50チャートのトップ3は、いずれも新型コロナに関するタイトルの楽曲が占めている。

この手の人気は、自ずと増殖するものだ。ラテンアメリカ中で「La Cumbia Del Coronavirus」が注目された結果、同楽曲は今週Spotifyグローバル バイラル50チャートに初登場した。それにより、いままで以上に幅広いリスナーにプッシュされる可能性が出てきたのだ。というのも、このプレイリストには160万人以上のフォロワーがいるのだから。「La Cumbia Del Coronavirus」はMister CumbiaのSpotify最大のヒット曲となり、YouTubeでは400万回以上再生されている。同様に、Kaseenoの「Coronavirus」が現時点でもっとも人気の楽曲となる一方、Yofrangel & Fragaの「Corona Virus」は世界各地のスペイン語圏を離れ、イタリアでも急速に広まっている。それだけでなく、YouTubeではYofrangelのどの楽曲よりも多く再生されているのだ(1曲を除く)。

新型コロナウイルスは、リリースのタイミングにも影響を与えている。ドミニカのシンガーChimbalaは自身のヒット曲「Rueda」のリミックスを米現地時間3月19日にリリースし、「新型コロナ関連のいくつものミーム」で援護するつもりだとMediaNet Partnersの音楽オペレーションを統括しているペドロ・グズマン氏は言う。MediaNet Partnersは、大手レコードレーベルに依存せずドミニカ発の地元レーベルが発展できるよう、投資を行っている。

「実際、自分が曲をリリースする時はみんなが確実に家にいる、という状況は今回が初めてです」とグズマン氏は語る。「『Rueda』はクラブ向けのシングルですし、こうした楽曲はたいていDJが対象で、外出を促すものです。だからこそ、人々が外出できないという前代未聞の状況下では、いつもと違う方法を試しています——レーベルの人々と協力してユーモラスな要素を取り入れながら」。

来月には、より多くのアーティストが新型コロナの話題性にあやかろうとすることが予測される。




Translated by Shoko Natori

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE