教育現場で求められるメンタルヘルス スクールカウンセラーの必要性

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音楽学校教師で産業カウンセラーの手島将彦が、世界の音楽業界を中心にメンタルヘルスや世の中への捉え方を一考する連載「世界の方が狂っている 〜アーティストを通して考える社会とメンタルヘルス〜」。第18回はスクールカウンセラーについて、産業カウンセラーの視点から考察する。

4月は学校が始まる時期ですが、学校に行くということに対して、人それぞれ様々な思いがあると思います。この連載は「世界の方が狂っている」というタイトルですが、学校という環境はその特殊さゆえに、「学校という世界の方が狂っている」と言いたくなるようなこともあります。これまでこの連載で取り上げてきた、メンタルヘルスに関することや、発達障害LGBTQ男女のジェンダーギャップ、などについての学校現場の理解もまだまだ足りないところもあります。神聖かまってちゃんには「学校に行きたくない」、SHISHAMOにも「行きたくない」という曲がありますが、児童生徒の中には「学校に行けない」という状態になる人、あるいは「行かない」という選択をする人もいます。



これまで、社会的にも学校としても、「とにかく学校に登校する」ということが重視されていて、学校に行けない、行かないそれぞれの理由や事情を無視してしまっていることもありました。しかし、そこからの転換を文部科学省は2018年に通知しています。「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」では「不登校児童生徒への支援は、『学校に登校する』という結果のみを目標にするのではなく、児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて、社会的に自立することを目指す必要があること」と書かれています。

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