社会的不安を感じやすいのは自閉症の人々 不安を和らげるFACE COVID

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音楽学校教師で産業カウンセラーの手島将彦が、世界の音楽業界を中心にメンタルヘルスや世の中への捉え方を一考する連載「世界の方が狂っている 〜アーティストを通して考える社会とメンタルヘルス〜」。第17回は4月2日の世界自閉症啓発デーに際して、自閉症について産業カウンセラーの視点から考察する。

毎年4月2日は国連の定めた世界自閉症啓発デーです。4月2日から8日を発達障害啓発週間として、例年は様々なシンポジウムやイベントが行われていますが、今年はCOVID-19(新型コロナウイルス)の感染拡大の影響で、中止されているようです。この連載でも以前「自閉スペクトラム症」「ADHD」「LD(学習障害)」をテーマに取り上げましたので、より詳しく知りたい方はぜひご一読いただきたいのですが、世界自閉症啓発デーの日本実行委員会の公式サイトの「自閉症を知っていますか?〜誤解されやすい自閉症〜」から「知ってもらいたいこと」を引用します。

自閉症は、「常に自分の殻に閉じこもっている状態」と考えられたり、「親の育て方が冷たかったということが原因ではないか」と思われることがありますが、これは正しくありません。脳の発達の仕方の違いから「他の人の気持ちや感情を理解すること」「言葉を適切に使うこと」「新しいことを学習すること」などが苦手であり、一般的な「常識」と思われることを身につけることも苦手です。このため、真面目に取り組んでいても、誤解されることがあります。なお、自閉症の人たちは、とても「純粋」で、自分の感じたままに話したり、行動したりすることがあり、感覚が過敏であったり記憶が抜群な人もいます。

このような、自閉症の人たちの行動や態度の意味を理解していただき、愛情をもって支援していただくことを願っています。自閉症の人たちは、周囲の愛情と支援によって大きく育つことができるのです。

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