韓国生まれ、東京育ち、ルーツは嵐 kim taehoonとは何者か?

kim taehoon

韓国生まれ、東京育ち、現在は東京大学大学院にてマーケティングを研究しているシンガー・トラックメイカー、kim taehoon(キム・テフン)。シティ・ポップ、ネオソウルの要素も感じるクールでアーバンなサウンドに、日本語、韓国語、英語でゆるいラップと親しみやすいメロディ歌う。コラージュめいたアートワークも自らの手で作る彼のルーツは嵐を始めとしたJ-POPにあると語る。雑多なバックグラウンドを持っているkim taehoonという人物とは何者なのか? 家庭環境から国籍、考え方、音楽ルーツについてまで根掘り葉掘り訊いてみた。

─kimさんは、ご自宅では韓国語、外では日本語を使って生活をされてきたそうですが、どうしてそのような使い分けをされるようになったんでしょう。

一概には言えないんですけど、韓国の人は愛国心が強い人が多いんです。ぼくは4歳の頃、父の仕事の都合で日本に来たんですけど、「あなたは韓国人なんだから韓国語は喋れるようにしなさい」という教育のもと、家の中だけ韓国のような環境で過ごしてきました。

─一歩外に出たら日本語を使わなければいけない環境の中、自分のアイデンティティに悩んだりすることはなかったですか。

ぼくの場合、それがなかったんですよね。例えば、帰国子女の人って、アメリカに行ったら日本人扱いされるし、日本に帰ってきたら帰国子女を扱いされて、自分の帰る場所がどこか分からないという悩みが結構あるみたいなんです。ぼくは正直、国籍だったり自分の持っている異質性によって排除された経験があまりなくて。そこは順応してこれたんですよね。国籍は韓国なんですけど、バックグラウンドとしては20年以上いる日本の方が強い。日本語も流暢だし、そういう意味では日本人とも言える。自分が何者かみたいなことはよく考えるんですけど、アイデンティティとしては特にどっちでもないなというか、ぶっちゃけどっちでもいいなという思想が強いです。

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