韓国生まれ、東京育ち、ルーツは嵐 kim taehoonとは何者か?

─日々の鬱憤をクリエイティブに転換するタイプのアーティストもいると思います。kimさんの創作意欲の原点は何になるんでしょう。

ぼくの楽曲は、聴き馴染みという意味でメロディに自信を持っていて。ぱっと聴き、大したことを言っていないようなくだらない歌詞とかが多いんですけど、よくよく聴いたら社会風刺であったり、シニカルな内容で合ったり、自分の気に食わないことをマイルドにして歌詞に入れています。そう考えたら、ぼくも日々の鬱憤とかを歌詞にしているのかもしれないですね。例えば、“頭の中が空っぽな大学生がすごくキライ”っていうバッドな感情を歌詞にしたりもするので、自分が気づいてないだけで日々の生活の鬱憤であったり何かしらの感情がそのまま歌に紐付いているのかなって気もします。感覚としては、思いつきでこんな曲を書きたいなぁ、みたいな。その方が表現としては正しいのかもしれないですね。

─ちなみに配信シングルの『ASTRO BOY』の最初の歌詞は韓国語ですか?

はい、韓国語で歌っています。



─どういう意味のことを歌っているんですか?

ぼくたちの頭の中はぼくたちのことしかないし、君の頭の中は君のことしかないよねみたいなことを歌っていて。これも社会風刺というか、空っぽな頭のやつらに対して歌っている。サビはキャッチーだけど、Aメロが社会風刺とかのことが多いんです。自分勝手なものの考え方とか、自分本位な物の考え方、例えば、親が「これはあなたのため」と言って怒ってくれるのは、本当はぼくのためじゃなくて親のためだったりとか。そんなことを言ったって本当は自分のことしか考えてない、みたいなことから歌詞にしたと思います。

─それを韓国語で歌おうと思ったのはどうしてだったんですか?

2019年末ぐらいに作っていた曲なんですけど、ぼくは韓国出身だけど、日本のバックグラウンドもあるし、自分を出していく上でどっちも使えるなってことに気がついたんですよ。薄々は気がついていたんですけど、今年は5作連続リリースを控えているので、それを通してぼくの本質をみんなに知ってもらえたら、と考えました。自分を全部出すという意味で、自分は韓国語も扱えるから歌ってみようって。そしたらクールでいい感じになった。なんて歌っているか分からないって言う人もいると思うんですけど、それはメロの気持ちよさとか、そっちを聴いて欲しいですね。

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