スター・ウォーズ最新ドラマ『マンダロリアン』監督が語る、制作秘話「誰もがベビーヨーダに恋をした」

ースター・ウォーズの実写シリーズを手がけた初の女性監督という快挙を実感していますか? それとも、やるべき仕事をしたひとりの監督として評価されたいですか?

不思議な感覚であることは確かです。幼少期を過ごしたカナダでは、こうなるなんて思ってもいませんでしたから。正直なところ、初めて今回の仕事をいただいた時は、そんなこと考えもしませんでした。自分でも不思議ですが、(いつかはチャプターを任される)可能性に気づくのにも時間がかかりました。まさかこんなことになるなんてね。ジョンとデイヴも同じ気持ちだったのではないでしょうか。でも、私が監督することが焦点ではなかったんです。私自身が注目されなかったのは良いことでした。もちろん、とても誇らしい気分ですし、達成感がありました。それと同時に私は監督ですから、ほかの監督たちと同じように、作品だけで判断してもらいたいです。

ー実感がわいた瞬間を覚えていますか?

撮影の初日、あるいはそのあたりの時期だったと思います。人伝に聞きました。私自身はよく覚えていないのですが、ブライス(・ダラス・ハワード)が次のチャプターを、ヴィク(ヴィクトリア・マホーニー)が『スカイウォーカーの夜明け』のセカンドユニットを担当することになっていました。だから、私が正式に就任するなんて思ってもいませんでした。ただ「えーっと、そうね、面白そう」と思ったくらいです。監督をしているあいだは、明るい出口だけを見ようとするトンネル・ビジョンのような状態であまり余裕がありませんから。

『マンダロリアン』の制作中、あるいはシーズンがひと段落した後でオビ=ワン・ケノービのシリーズに抜擢されそうだ、という予兆はありましたか?

かなり後になってからですね。何が素晴らしいって、ファミリーの一員として残れるのがほんとうに嬉しいんです。オビ=ワンシリーズがなければ、間違いなく『マンダロリアン』に残留していたと思います。とても親しみのある感覚でした。この世界に残ることができて光栄です。

ー子供の頃に観た最初のスター・ウォーズ作品は?

オリジナルの三部作を観ました。観るにはまだ子供すぎたと思うのですが、父と兄がすごくハマっていて、巻き込まれた感じですね。このジャンルが大好きです。幼い頃からSFファンタジー好きだったんです。

ースター・ウォーズでのご活躍に対する家族の反応は?

ある意味ショックを受けたと思います。正直なところ、ほんとうに実感できているとは思っていません。特に母はーー。私の仕事に関して母はいまだに理解できていないと思うんです。『傲慢と偏見』を観るのに忙しいのかも。

ー最後の質問です。この数週間、『マンダロリアン』の視聴者の反応はチェックしましたか?

少しだけチェックしました。本当のことを白状するなら、あまりたくさんはチェックしていません。というのも、どちらかと言うといまは別のプロジェクトにかかりきりですから。でも、とても嬉しいですね。この作品には多くを注ぎました。生のうちの丸一年近くを捧げましたね。すべてのディテールにこだわったんです。だから、楽しんでもらい、真価を認めてもらえて最高の気分です。

 ※本インタビューは、米国で先行で公開を開始していた2019年11月に米ローリングストーンWEBにて掲載されました。



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Translated by Shoko Natori

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