コロナ影響下の米国:オハイオ、アトランタ、フロリダ、シカゴ(写真ギャラリー)

・フロリダ

1:晴天の下のディスタンス

3月末に写真家ザック・ウィットマン氏がフロリダ周辺を訪れた際、多くの住民はパンデミックを深刻に考えていないようだった。「規則を破ってビーチに行きたい人たちは、ソーシャル・ディスタンシングもさほど気にしていないようでした」と、ウィットマン氏はタンパ近くのパス=ア=グリル・ビーチについて言った。そこでは海水浴客がバリケードを乗り越える姿が見られた。「こちらが1歩下がると、向こうが1歩近づく、という具合でした」

Photo by Zack Wittman for Rolling Stone


2:春休み

閉鎖もおかまいなしに、パス=ア=グリル・ビーチで水の中に入って行く海水浴客。

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3:コースから外れずに

オーランド北部にある退職者専用コミュニティThe Villagesでは、シャッフルボードからテニス、水泳まで、数百もの社交クラブや活動を中止した。だが、コミュニティ内にあるOrange Blossom Hillsカントリークラブだけはゴルフ客に門戸を開いた。感染者数が膨れ上がっているにもかかわらず――しかも20%が65歳以上の高齢者――ロン・デサンティス州知事は4月2日まで自宅待機命令を出さなかった。

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4:礼拝を妨げることなかれ

礼拝の後、抱擁を交わすタンパベイのリバー教会の信徒たち。「ここの人たちがみな、互いにハグして挨拶しているのを見るのは落ち着かない気分でした――老若男女問わずです」とウィットマン氏。彼が教会で撮影した翌日、ロドニー・ハワード=ブラウン牧師は2週に渡って1000人以上の規模の日曜礼拝を開いたため、郡の自宅待機命令に違反したとして逮捕された。

Photo by Zack Wittman for Rolling Stone


5:聖域

キャロルウッドにあるタンパズ・ルーテル福音教会に20年以上仕えるジョン・ヒルマー主任牧師。ヒルマー牧師は当局の勧告に従って、通常の礼拝の代わりに、日曜の午前中に教会を開放することにした。「一部の信徒の方々にとっては、ここに来ることが重要なのです」とヒルマー牧師は言う。「私は希望と信念をもって仕えておりますが、現実も理解しております。当局の方々も、これこそ今やるべきだ、とおっしゃいましたので、実行いたしました。精神に背くことはいたしません」

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6:わき目もふらず

キャロルウッドのタンパズ・ルーテル福音協会で27年間オルガンを演奏してきたオルガニストのジェームズ・ソイヤー氏。ほぼ空っぽの教会で賛美歌を演奏する。「ここは信者に平穏をもたらす場所です」とソイヤー氏。「たとえ無人でも、僕にはいい練習になります。気にしてませんよ」

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7:店じまい

3月17日、州全域でバーやレストランが封鎖されたのに伴い、地元タンパでは有名な宇宙がテーマのストリップクラブ、2001 Odysseyも封鎖を命じられた。だが、ポールダンスのライブストリーミングで営業を継続している。

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8:クルーズコントロール

イーバー・チャンネルに停泊中のクルーズ船、カーニバル・パラダイス号。「自転車に乗った人を1人と、犬を散歩させていた女性を見かけたと思いますが、それだけですね」とウィットマン氏。「誰もいない中、船からアナウンスが流れていました」

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9:買い出し

Publixで買い物をして、荷物をトランクに詰める75歳のシルヴィア・スティード氏。「先週の始めごろからずっとマスクと手袋をしています」とスティード氏。「みんな私を笑いますが、私のほうこそ笑い返してやります。そのうちあんたたちを病院に見舞いに行ってやるわよ、って」

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10:マイアミへようこそ

マイアミはフロリダ州でももっとも被害の多い街だ。3月30日、写真家のローズ・マリー・クロムウェル氏が撮影で訪れた時の感染者は1632人だったが、1週間後には5461人に跳ね上がった。「マイアミの人たちは、絶対に今でものんきに暮らしていると思います」と彼女は言う。「誰もルールを守りたがらない街ですから」 ジムが閉鎖され、人々は屋外でエクササイズするようになった。マイアミとマイアミビーチをつなぐヴェネシアン・コーズウェイでは、運動する男たちの姿が見られる。

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11:歩いていこうどこまでも

マイアミビーチの歩道を闊歩する住民。「地元の人々が大勢、あちこち歩きまわっています」とクロムウェル氏。「実際、みんなジムに行けなくて、普段よりも混みあっているぐらいです」

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12:ホームメイド

これまでマイアミのリトルリバー共同組合は農作物をファーマーズマーケットで販売していたが、完全にビジネスモデルを見直さなくてはならなくなった。現在は週に2回、ベジタブル・ボックスと、自宅で育てられる苗の持ち帰り販売をしている。これまで以上に大盛況で、ビジネスモデルを立て直し、新しい現実に速やかに対応することができた。「これまで見過ごされてきたであろう、地元密着型の小規模ビジネスの価値が見直されています」

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13:そこまでしてでも日向ぼっこがしたいんです

閉鎖されたマイアミビーチの入口で日光浴する海水浴客。

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14:武装完了

マイアミのリトル・ハイチにあるジョンソン火器店。日常に必要な職業として営業を続けている。

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