コロナ影響下の米国:オハイオ、アトランタ、フロリダ、シカゴ(写真ギャラリー)

・シカゴ

1:駐車場での検査

イリノイ州ノースレイク郊外にあるWal-Martの駐車場は、一時的にコロナウイルス検査場に転用された。「2時間も行列ができていました。検査キットが亡くなると、テントがたたまれました」と言うのは、写真家のリンドン・フレンチ氏。3月30日、ローリングストーン誌のために全米各地に赴いて、パンデミック中の日常生活をフィルムに収めた12人の1人だ。

「僕の家から、半ブロックほど行ったところで」フレンチ氏は清掃作業員と出くわした。防護服で完全装備し、「レンガ造りの建物をスプレー洗浄していた」そうだ。フレンチ氏いわく、男性は撮影されることを嫌がったが、こう語ったそうだ。「リストを渡されましてね――どこどこに行って、スプレー洗浄してくるよう言われました」 この日フレンチ氏はずっとこのような受け答えをすることになる。「どの人も、僕が写真を撮ろうとすると躊躇しました……みんな、ただただ不安なんです」

イリノイ州では1月、アメリカで2人目のコロナウイルスの感染者が報告された。3月30日までに5056人が検査で陽性反応と判定され、72人が死亡した。それから2週間を過ぎたころには、死者は1072人以上にのぼっていた。

Photo by Lyndon French for Rolling Stone


2:第1検査場

シカゴ初のコロナウイルス検査場の列を見守る男性。イリノイ州の州兵が設営した検査場は、当初は緊急救命隊員と医療従事者のみを対象としていた。

Photo by Lyndon French for Rolling Stone


3:最前線で戦う消防隊員

シカゴ消防局第86分署で、第57号消防車を洗車する消防隊員。シカゴ消防局では97人がCOVID-19陽性と判定され、うち2人が死亡した。

Photo by Lyndon French for Rolling Stone


4:公共広告

イリノイ州のJ・B・プリツカー州知事は3月21日に州知事命令を発令し、ソーシャル・ディスタンシングを推奨した。州で最初の感染が確認されてから、まもなく2カ月が経とうとしていた時期だった。

Photo by Lyndon French for Rolling Stone


5:人気のないダウンタウン

マスクをした男性が、人気のないシカゴのダウンタウンを自転車に乗っていく。「街はどこも空っぽです」とフレンチ氏。「きっとみんな震え上がっているのでしょう」

Photo by Lyndon French for Rolling Stone


6:日常生活に必要な職業

シカゴのダウンタウンにある宝石商街に郵便物を届ける郵便局員。

Photo by Lyndon French for Rolling Stone


7:蒸留所は急ピッチで作業中

シカゴが愛するリキュールJeppson’s Malörtを製造するCH Distillery社は、業務を再編して手指消毒液を製造し、病院に寄付している。フレンチ氏が訪れた日はちょうど主原料が届いて、製造がスタートするところだった。「これが1日に使う量です――僕が訪れた日はまだ実験段階でした」とフレンチ氏。「大量生産するには、まだ材料が揃っていなかったんです」 手指消毒液にはMalörtのラベルがつけられている「だって面白いでしょ」とフレンチ氏。「こういう時こそ笑いが必要です」

Photo by Lyndon French for Rolling Stone


8:「みんな一緒」

ミラクル・マイルにあるシェラトン・グランド・シカゴ。1200室のホテルは3月26日、コロナウイルスにより閉鎖され、少なくとも400人の従業員が解雇された。「12時間ずっと(撮影で)外にいて、一休みして、夜また出かけたときにこれが目に入ったんです」とフレンチ氏。「今回のことで気づいた一番ポジティブなこと、穏やかな気持ちにさせてくれたことは、みんな一緒だということ――誰も一人じゃないんだ、ということです」

Photo by Lyndon French for Rolling Stone

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