ミック・ジャガーとキース・リチャーズが語る、「都市封鎖」を反映した新曲とストーンズの未来

ストーンズはここ数年間、新しいアルバムを作るようなことを小出しに匂わせてきた。リチャーズがロウに話したところによると、この曲は2019年初頭にロサンゼルスのスタジオでレコーディングされたということだ。リチャーズは「突然命が吹き込まれる感じというのは不気味だね。つまり、幽霊が本当に出現するっていうか……1カ月かそこら前にドン(・ウォズ)に言ったんだ。『なあ、あの幽霊トラックを出すなら今だぜ』って。そしたらミックから俺に電話が来て、同じことを言ったのさ。賢者は皆同じように考えるってことだな」とロウに話した。

ストーンズがオリジナル・アルバムをリリースしたのは2005年の『ア・ビガー・バン』が最後だ。「良いアルバムじゃなくて、最高のアルバムにしたいんだ」とジャガー。そして「俺は自分にかなり厳しいのさ。自分で作るにしても、キース・リチャーズと作るにしても、曲を作るとなると最高じゃなきゃいけない。良いじゃダメなんだ」と続けた。

ここ20年ほどのストーンズはツアーを最優先してきた。2019年のノー・フィルターの北米スタジアム・ツアーは驚異的な成功を収め、今年の夏に前年訪れることのできなかった場所で同じツアーを行なうことにしていた。しかし、新型コロナウイルスのパンデミックのせいで、これが収束するまでこのツアーは延期となった。



「次の野外ツアーがいつになるのはわからない。野外でのライブの方が会場内でのそれよりも健康的だと考えるだろうが、それすら本当かわからないだろ。例えば『4万人収容のスタジアムでプレイするんだよな? じゃあ、2万人だけ入れればいいんじゃないか?』と言う人がいる。でも、これだって憶測の域を脱しないのさ」と、ジャガーはロウに述べた。

とは言え、こんな状況の最中で公表されたストーンズの良い知らせは、現在のジャガーとリチャーズには自由に使える時間が十分にあることだ。「すでに5〜6曲作っているし、どういうわけか誰もそんなことは意図していないのに、これらの曲にはソウルっぽいフィールがたくさん入っている。今の俺たちには曲作り以外することがないのは明らかさ、だろ?」とリチャーズ。

Translated by Miki Nakayama

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE