楽器・作曲ソフトの売り上げ急増、コロナ隔離生活は新たなルネッサンスをもたらすか?

自宅で打ち込み、ビートメイキングのツールも大人気

Reverbでの検索件数は、MIDIキーボードが171パーセント、ドラムマシンが125パーセント、各種MIDIコントローラーが117パーセント、それぞれ前年から増加している。

「Reverbで売れ筋の商品を見る限り、エレクトロニックミュージックに興味があり、ビートを組もうとしている人が多いようです」Tuerkはそう話す。「去年の今の時期と比べると、シンセサイザーやキーボード、ビートメイキング用の機材の売り上げが伸びており、その大半は新規の顧客です」。一方Rolandでは、作曲アプリZenbeatsのダウンロード数が以前の5倍以上に達している。



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Spliceのような作曲ベースのプラットフォームにおいては、人気のジャンルは以前と変わりなく、1位から順にヒップホップ、トラップ、ポップ、R&B、ハウスとなっている。しかし興味深いのは、それ以下のジャンルの人気の向上ぶりだ。EDM(同社は同ジャンルの定義について、DVBBS、マーティン・ギャリックス、ハードウェル等の名前を挙げつつ「メインストリーム受けするエレクトロニックなダンスミュージック」としている)、ダウンテンポ、映画音楽、ファンク等のジャンルでもダウンロード数の増加が見られるという。

ドレイクやミーゴスとの仕事で知られる超売れっ子プロデューサーのMurda Beatzは、自身初となるデジタルドラムキット「Quarantine Pack, Vol. 1」をSpliceで公開した。わずか15日で100万ダウンロードを突破した同ファイルは、Splice史上最速でその記録を打ち立てたサンプルパックとして認定された(同記録の旧保持者は、同じくドレイクのコラボレーターであり、エミネムやリアーナのプロデュースでも知られるBoi-1daだった)。

Translated by Masaaki Yoshida

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