ボブ・ディラン、最新アルバム『ラフ&ロウディ・ウェイズ』リリース決定

ボブ・ディラン(Courtesy of ソニー・ミュージックジャパンインターショナル)

ボブ・ディランがスタジオ最新作『ラフ&ロウディ・ウェイズ』をリリースすることが決定。オリジナル楽曲によるスタジオ最新作は『テンペスト』以来8年振りとなる。

近年のスタジオ・アルバムとしては、主にフランク・シナトラがレパートリーとしていたグレイト・アメリカン・ソングブックと呼ぶに相応しいカバー作が、2015年『シャドウズ・イン・ザ・ナイト』、2016年『フォールン・エンジェルズ』、2017年『トリプリケート』と3作続いていた。『ラフ&ロウディ・ウェイズ』はスタジオ・アルバムとして39作目で、全10曲収録のCD2枚組。2016年にソングライターとして唯一のノーベル文学賞受賞者になって以来、新曲を集めたアルバムとしては初めてになる。日本盤は7月中旬の発売を予定している(アメリカでは6月19日にCDリリースとデジタル配信、LPは7月17日リリース予定)。

●ボブ・ディランが『追憶のハイウェイ61』でロックの歴史に残したもの

過去23年間でディランがリリースしたスタジオ・アルバムは7枚。その間には、アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞に輝いた2001年映画『ワンダー・ボーイズ』の主題歌「シングス・ハヴ・チェンジド」があった他、世界各国でベストセラーとなり、2004年 ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー・リストに19週間ランクインし、先日ローリングストーン誌によって「歴代最も優れたロック評伝」に選出された『ボブ・ディラン自伝』もあった。2013年度レジオンドヌール勲章オフィシエの受勲者であり、2000年にはスウェーデンのポーラー音楽賞、スコットランドのセント・アンドリューズ大学の博士号を始め、数々を授与している。ボブ・ディランのこれまで世界でのセールスは1億2500万枚以上に達している。

最新アルバムのタイトル『ラフ&ロウディ・ウェイズ』から想起されるのは、1960年にRCAが発表したジミー・ロジャースのアルバム『My Rough And Rowdy Ways』。デビュー前からジミー・ロジャースの歌をカバーしていたディランは、自らが設立したレーベルのエジプシャン・レコードから1997年にジミー・ロジャースの生誕100周年を記念したコンピレーションを発売。このディラン自身が大きく関わったトリビュート作には、ボノ、ヴァン・モリソン、ジェリー・ガルシアらによるカバー曲がまとめられ、アメリカ大衆音楽の元祖的存在のジミーを称える内容となった。“カントリーの父“と呼ばれる事が多かったものの、その枠を大きく飛び越え柔軟性をもって音楽を作り続け、アメリカン・ポップスの先駆者となったジミーへの思いが満ちたアルバム・タイトルである。

『ラフ&ロウディ・ウェイズ』の発表に先だって、既に2曲がデジタル配信のみでリリースされていた。そのうちの「アイ・コンテイン・マルチチュード」は先行曲としてアルバムに収録される。約17分近い大作「最も卑劣な殺人」はCDのパッケージでは別ディスクに収録される予定だ。

ソニー・ミュージックCEO、ロブ・ストリンガーは今作『ラフ&ロウディ・ウェイズ』の収められた歌の数々について「ボブ自身も、他の誰も作ったことのない前例のない楽曲」だとコメントしている。

さらに、このアルバムからの新曲「偽預言者(False Prophet)」も配信開始している。同曲の試聴・歌詞対訳はこちら


『ラフ&ロウディ・ウェイズ』
ボブ・ディラン
2020年7月中旬発売予定
W紙ジャケット・CD2枚組
解説・歌詞・対訳付
予価:¥3,600+税
https://sonymusicjapan.lnk.to/BobDylan_RRW

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