米映画監督リン・シェルトン死去、恋人が生前の思い出を語る

アメリカのインディー映画監督リン・シェルトン(Photo by Danny Moloshok/Invision/AP/Shutterstock)

『Humpday』や『ラブ・トライアングル』などを撮った映画監督、リン・シェルトンが現地時間の5月15日に54歳で亡くなった。

米バラエティ誌によると、死因は血液疾患だった。シェルトンの恋人であるコメディアン、マーク・マロン氏が最期を看取ったと報じられている。マロンはIndieWireを通じて、「悲しい知らせがあります。リンが昨夜亡くなりました。先週はずっと体調を崩していて、昨日の朝、容体が急変しました」、「突然のことでしたが、実は判明していなかった基礎疾患がありました。COVID-19ではありません。医師も手を尽くしてくれましたが、助かりませんでした」と述べた。さらに、「私は彼女をとても愛していました。もちろん皆さんもそうだったと思います。彼女の死は私にとって非常にショックが大きく、これからどうやって前へ進んでいけばいいか分からない。皆に彼女を知っておいて欲しかった。彼女の大切な人たちには知っておいてほしい」と語った。

シェルトンは2009年、彼女の監督作品3作目、『Humpday』ではマンブルコアシーンに登場。この作品は、同年のサンダンス映画祭にて、独立精神を讃える審査員特別賞を受賞した。『Humpday』の主演で、共作者でもあるマーク・ダピュラスは、土曜日に「私たちの親愛なる友人であるリン・シェルトンが亡くなってしまいました。たくさんのことを一緒にやってきたし、もっと色々なことをしたかった。彼女の無限の創作エネルギーと、影響力のある精神は唯一無二のものです。彼女がいたから僕も頑張れた。ぶつかり合い、協力し、笑って互いを刺激し合った。家族のようなものです。なんて悲しいことだろう」とツイートした。


ハリウッドからの大予算映画の案件を断り、シェルトンは自身のインディー映画作品として、2011年『ラブ・トライアングル』、2013年『Touchy Feely』、2014年『ラギース』、2017年『不都合な自由』などを制作。TVドラマでも『MAD MEN/マッドメン』や『New Girl ~ダサかわ女子と三銃士』など多くの作品を制作した。最近では、Huluドラマシリーズの『Little Fires Everywhere』の4つのエピソードも監督を務めた。彼女の恋人であるマロンも、『GLOW:ゴージャス・レディ・オブ・ レスリング』や彼のスタンドアップ・コメディ特集など、いくつかのシェルトンの作品に出演していた。

マロンは、「彼女は美しく、優しく、愛おしい、カリスマ的なアーティストだった。彼女の心は純粋な歓楽そのものだったよ。僕を幸せにしてくれたし、僕も彼女を幸せにした。僕たちはとても幸せだったんだ。いつも彼女を笑わせて、僕らはたくさん笑った。一緒に人生を歩み始めていたのに、何が起こっているのか信じられない。とても恐ろしく、悲しい喪失感だ」と語っている。

Translated by Kohei Ebina

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