海外で話題の「ドライブインフェス」って儲かるの? 主催者に直撃

「現在の目標は娯楽を提供すること」

トゥペロ・ミュージック・ホールのオーナー、スコット・ヘイワードはパンデミック中に最初にドライブイン・コンサートを開催した一人だ。今月始めに75台駐車できるトゥベロ社の駐車場で行なったコンサートの一つがソールドアウトになったあと、複数のコンサートを行なうと発表し、そのほとんどがほぼ完売に近い状態になった。ここでは車1台につき料金が75ドルで、食べ物と飲み物を別途販売する。さらにニューハンプシャー州のソーシャル・ディスタンス規制が緩和されるに従って、会場内にレストラン屋台を設置することも考えていると言う。トゥペロは1日に複数のコンサートを行なって、それを生配信することで利益を得たいとも願っている。

【画像】駐車場のオーディエンスを前にパフォーマンするアーティスト

しかし、この投機も通常のコンサートがもたらす収益に比べたら微々たるものだ。ヘイワードはアウトブレイクの第二波に備えて今後準備していくと言う。つまり、ドライブイン・コンサートをできるだけ多く開催して、冬に第二波が襲ってきて再びソーシャル・ディスタンス条例が施行されたときに、従業員に支払えるだけの十分な収益を確保したいのだ。それでも、ライブ会場がコンサートを開催するリスクを十分に承知しているヘイワードは、ニューハンプシャー州が許可しない限りはこれまでのようなコンサートを開催しないと明言する。

「かつてやっていた仕事と同じことをするのが目標ではなかった。現在、月間30万ドルのチケット売上が見込まれていて、これはアーティストを助けるためのライブを企画して実現するための資金だ。閉店するより何かをする方がいい。現在の目標は娯楽を提供することだ。それで経費が支払える利益があれば最高だが、チリも積もれば山となるってやつだね。できるだけ多くのチリを集めようとしているんだ」とヘイワードが説明する。

さて、テキサス・レンジャーズだが、去年ビリー・ジョエルやポール・マッカートニーのコンサートを開催したグローバル・ライフ・パークで、チケット1枚40ドルで数百台の車を集め、食べ物も飲み物も物販も提供しないパターンは他と比較するのが難しい。「業界的に今は不安定な時期で、我々はクリエイティヴなやり方を求めている。これらのコンサートは、人々に外出してもらい、雇用を生み出し、それを維持するためのクリエイティヴな事業だ」と、テキサス・レンジャーズのスポーツ&エンターテイメント部門執行副社長シェーン・デッカーがローリングストーン誌に語った。

コンサートでの体験はコンサートの内容によって異なる。多くの会場が車の配列をジグザグにするなど、車同士の距離を保ちつつ、他の車の視界を遮らない方法を採用している。

Translated by Miki Nakayama

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