レッド・ツェッペリン究極の名曲トップ40

6.「グッド・タイムズ・バッド・タイムズ」(1969年 原題:Good Times Bad Times)

1stアルバムの1曲目。「周りが何と言おうが気にしない」と敵対的な態度を示すバンドの第一声だった。スタンガンのようなギターリフに、シンコペーションを交えた手数の多くスピードのあるドラムパターンが続く。ペイジ曰く、ボーナムが「驚異的なテクニック」を持っている証だという。歌詞は、性悪女に対する不満を並べたよくあるブルーズのパターンだが、内容は自動車事故のように身近なものだった。ツェッペリンは、新しく爽快なやり方で4人のダイナミクスを活かそうと考えていた。




5.「ランブル・オン」(1969年 原題:Ramble On)

フォーク・ブルーズに傾倒するプラントが初めて、神秘的なストーリーテラーとしての才能を発揮した作品。ある女性を探しに旅に出るストーリーは、J・R・R・トールキンの『指輪物語』にインスパイアされている。ペイジのアコースティックギターによるストロークから始まり、ボーナムがリズムを刻む(おそらく膝の上に乗せたギターケースかドラムスツールを叩いていると思われるが、誰も当時の記憶がない)。さらにコーラスが加わるとペイジも切れ味鋭いフレーズを繰り出し、プラントもホビットからセックスマシーンへと戻る。




4.「カシミール」(1975年 原題:Kashmir)

ツェッペリン史上最も壮大なサウンドの作品。理由のひとつは、珍しくバンド以外のミュージシャンを参加させている点にある。弦楽器と管楽器がジョーンズのメロトロンに融合して厚みを増し、ボーナムはドルイドの突撃隊員の行列のようなリズムを刻む。さらにペイジが、アラビアやインドの雰囲気を加えている(本人曰く、ジョージ・ハリスンよりも前にシタールを所有していたという)。プラントの歌詞は、モロッコ南部を延々とドライブしていた時に浮かんだもので、開始4分過ぎに聴かれる15秒間のシャウトはヴォーカリストとしての最高の聴かせどころだろう。プラントはこの曲を「ツェッペリンの決定版」と呼んでいる。


Translated by Smokva Tokyo

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE