ポール・マッカートニー、『フレイミング・パイ』アーカイヴ・コレクションが発売決定

ポール・マッカートニー(Photo by Linda McCartney)

ポール・マッカートニーによる10枚目のソロ・アルバム『フレイミング・パイ』が、アーカイヴ・コレクションの13番目の作品として7月31日にリリース。5CD/2DVD/4LPのコレクターズ・エディションと、5CD/2DVDのデラックス・エディション、そして3LP、2LP、 2CD版も発売される。


1997年5月5日に発売された『フレイミング・パイ』は、マッカートニーのスタジオ・アルバムとしては4年ぶりとなるアルバム。このアルバムは、ポールが選曲などに関わった『ザ・ビートルズ・アンソロジー』シリーズの発売直後にレコーディングされ、『アンソロジー』での作業経験がこの『フレイミング・パイ』に影響を与えたと、当時のポールも語っていた。

「(『ザ・ビートルズ・アンソロジー』を手がけて)曲をどのように人々に伝えていたのか、ザ・ビートルズのスタンダードについて思い出した。だから、ある意味リフレッシュしたような雰囲気がこのアルバムの形式に反映されている」

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ポールとジェフ・リン、そしてジョージ・マーティンのプロデュースで、リンゴ・スター、スティーヴ・ミラー、リンダ・マッカートニー、そして息子のジェイムズなどの家族や友人たちの協力の元に制作された『フレイミング・パイ』は、質の高い曲と楽しくおおらかな雰囲気に満ちた秀逸な作品と言える。

ハイライトとなる曲は、ワクワクするようなオープニングの「ザ・ソング・ウィ・ワー・シンギング」から、賑やかなタイトル・トラック(ザ・ビートルズの名前の由来を尋ねられたジョン・レノンがインタヴューで“男性が燃え盛るパイ(フレイミング・パイ)に乗って登場して、‘今日からお前はA の綴りのビートルズだ(訳注:カブトムシのbeeltesではなくbeatlesという意味)’と告げた、というイメージが見えた”と言ったという話からつけたタイトル)、そして哀愁漂う「カリコ・スカイズ」、シングルとしてフィーチャーされている「ヤング・ボーイ」、「ザ・ワールド・トゥナイト」「ビューティフル・ナイト」に至るまで幅広くあり、『フレイミング・パイ』はポールのソロ・キャリアの中で、さらなる頂点を極めた作品と言える。発売と同時に絶賛を浴びたこのアルバムは、ポールが90年代に出したアルバムの中で最も商業的に成功したアルバムで、80年代以来初めてチャートで最高位を記録し、アメリカ、イギリス、そして日本をはじめ他の国々でもゴールド・ディスクを獲得した。

デジタルで『フレイミング・パイ』のアーカイヴ・コレクションを事前予約すると、『ヤング・ボーイ』を即座にダウンロードできる。デジタルEPとしてもリリースされる『ヤング・ボーイ』は、1997年に発売された「ヤング・ボーイ」のマキシ・シングルを再現したもので、リマスター済みの「ヤング・ボーイ」に、同曲のホーム・レコーディング・ヴァージョン、そしてB面の「ルッキング・フォー・ユー」と、こちらもオリジナル・シングルにカップリングされていた「ウブ・ジュブ Part 1」からの抜粋が収録される。

追加でリリースされる2枚のEPも事前予約で入手可能になる予定。6月26日には「ザ・ワールド・トゥナイト」、7月17日には「ビューティフル・ナイト」がそれぞれ発売されることになっている。

『ヤング・ボーイ』の視聴:購入:https://umj.lnk.to/young-boy-ep







ポール・マッカートニー『フレイミング・パイ』
アーカイヴ・コレクション
2020年7月31日発売
※画像はコレクターズ・エディション

●【画像】『フレイミング・パイ』アーカイヴ・コレクションの展開図と関連写真(全10点)

5CD/2DVD <デラックス・エディション>
輸入国内盤仕様/完全生産限定盤
価格:38,000円+税
https://umj.lnk.to/pau-flaming-pie

5CD/2DVD/4LP <コレクターズ・エディション/UNIVERSAL MUSIC STORE限定盤>
輸入国内盤仕様/完全生産限定盤
価格:128,000円+税

2CD <スペシャル・エディション>
価格:3,600円+税

2LP
価格:6,500円+税

3LP
価格:12,000円+税

購入リンク:
https://umj.lnk.to/pau-flaming-pie

<ポール・マッカートニー・アーカイヴ・コレクションとは>

ポール・マッカートニー・アーカイヴ・コレクションは2010年11月2日、ポール・マッカートニー&ザ・ウイングスが1973年に発表してマイルストーンとなった『バンド・オン・ザ・ラン』の再発売で幕を開けた。そしてそのアルバムは2010年度、ベスト・ヒストリカル・アルバム部門でグラミー賞を受賞した。その後もアーカイヴ・コレクションとして登場した1976年のクラシック『ウイングス・オーヴァー・アメリカ』のデラックス・エディション・ボックス・セットは、2013年に、ベスト・ボックスもしくは、スペシャル・リミテッド・エディション・パッケージ部門でグラミー賞を受賞している。現在まで続くポール・マッカートニー・アーカイヴ・コレクションは、すべてポール自身が監修している。彼は、アウトテイクや、消えたトラックの捜索、アートワークや、写真、ヴィデオなどを個人所有のコレクションや、他から探して調達するところから、全曲のリマスタリング作業にいたるまで、すべての面を監修している。その結果、このコレクションは、音楽の歴史の中でも最も成功したレコーディング・アーティストでソングライターの50年以上に亘る名曲の数々を完全に網羅する内容となっており、この種のコレクションとしては、本人が非常に深く関わる意欲的なプロジェクトだと言える。











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