史上最高の「タイムトラベル映画」20選

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の順位は?(Photo by MCA/Universal Pictures/Courtesy Everett Collection)

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズのTV放映を記念して、米ローリングストーン誌が選んだ史上最高のタイムトラベル映画20作のランキングをお届けする。

「タイムトラベルはまだ発明されていない。だがいずれ発明されるだろう」とは、映画『LOOPER/ルーパー』冒頭のジョセフ・ゴードン=レヴィットのセリフ。それがタイムトラベルの面白いところだ。自分がタイムマシンを発明したら、早速それに飛び乗って、アメリカ特許商標庁の開設初日にさかのぼるべきだ。そうすれば、自らの発明の特許を取得して、その後延々と続く映画の元祖だと胸を張れる。もう何十年もハリウッドは時空間の流れをテーマにしてきた。まるで、映像編集者が日々切ってはつなぎ合わせるフィルムのように。

2014年の夏を例に挙げれば、『X-MEN:フューチャー&パスト』でヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンは50年前にさかのぼり、『オール・ユー・ニード・イズ・キル』ではトム・クルーズがタイムループにはまり、同じ戦争を何度も何度も繰り返すことになる。さあ、次元転移装置を起動させ、史上最高のタイムトラベル・ムービー20本をチェックしよう。

※この記事は2014年5月、ローリングストーンUS版に掲載された記事を翻訳したもの。


20位『ドニー・ダーゴ』(2001年)

「タイムトラベルを信じる?」 この作品で一皮むけたジェイク・ギレンホールが演じるのは、精神を病んだティーンエイジャー。彼はウサギの衣装を着た男から、世界の終わりについての警告を訊かされるようになる。リチャード・ケリー監督のカルトムービーは、パラレルワールドと郊外の街に渦巻く謎を描いた難解な作品だ。どのシーンを切り取っても、高校生活になじめない少年の気まぐれで幻想的な面が感じられる。ティアーズ・フォー・フィアーズ「マッド・ワールド」の使い方がこれまた絶妙だ。




19位『イルマーレ』(2006年)

この恋愛映画は、タイムトラベルのなかでもとくに奇妙なギミックが功を奏した。キアヌ・リーヴスとサンドラ・ブロックは、貸し別荘の郵便受けを通じて手紙をやり取りしている――ただし彼女が手紙を受け取るのは、彼が手紙を書いたきっかり2年後(タイムトラベルものには、よくよく考えると理不尽なものが多いが、この作品は普通に考えても筋が通らない)。リーヴスとブルックのコンビは魅力たっぷり。ただ、この2人をバスに乗せ(時速50マイル以下でも以上でも構わないが)、ルネサンス時代辺りへタイムスリップさせるチャンスを逃してしまった感はある。


Translated by Akiko Kato

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