ーちなみにニューヨークでは、マジソン・スクエア・ガーデン(MSG)でライブを観たりしたことはなかったですか?
長州:ああ~、マジソンでもライブをやってるのは知ってたけど、マサさん(マサ斉藤)とダウンタウンで飲んでることが多かったですね。マサさんは、タンパにいたときにブッキングで何日か来ていたときに初めて会って、「今後ニューヨークに来たら連絡くれ」って言ってくれて。
ーマサ斉藤さんも、音楽は好きだったんですか。
長州:音楽は好きでしたよ。それと、あの時代アメリカでは飲酒運転とかそういうのは意味がないなっていうか(笑)、車の中でビールとラム酒を飲んでいて。僕はマサさんに「ボーイさん」って呼ばれてましたから。「シートの下に入ってるから出しな!」って言われて見ると、ラムの瓶が入ってるんですよ。
ー今では考えられないですね(笑)。
長州:自分でもよくあんな生き方で日本に帰ってこれたなって思いますよ(笑)。まあ、楽しかったですね。今は家族がいて孫ができて、今は今の楽しさがありますけど。
ー学生から社会に出た若い頃で、一番楽しかった時期なんですね。
長州:そうですね。まさか自分がそんな風になっていくなんで、ちょっと考えられないですよね。
ー軍歌を歌っていた学生がドゥービー・ブラザーズを聴いているんですもんね(笑)。
長州:ねえ(笑)? (再び両手を広げて)こうやってた人間が。ドゥービー・ブラザーズの「ロング・トレイン・ランニン」を聴くと「ああ、あのときこうだったなあ」って。あんまり詳しくない自分でも曲がかかるとそう思いますね。
ー結構、男臭い感じのバンドが好きなんですね。ZZトップもそうですし。
長州:ZZトップね。(嬉しそうに再びジェスチャーしながら)あの髭の長い2人の。ZZ Topって言うとみんな「えっうそ!?」って言うんですけどね。