長州力、音楽遍歴と人生のあり方を語る「自分をマッチメイクして生きていった方がいい」


ーやっぱり、生で観たことがある人はそんなにいないでしょうから。


長州:でもやっぱり、僕にとってはサンタナが一番ですね。国際フォーラムに観に行ったときは、始まった瞬間舞台が真っ暗なんですよ。そこから例のごとく「ブラック・マジック・ウーマン」の音が聴こえてきて、舞台の端っこになんか小さいおじさんが立ってるんです。そしたらそれがカルロス・サンタナだったんですよ。そんなにデカい音じゃなくてそれなりの音響だったけど。タンパなんて音響がすごいんですよ。もう、ビルディングみたいにスピーカーが積み重なっていて。「バーン!」って音を出したら、スタジアムの上の方まで音を飛ばしているっていう感じで、すごいですよねあれは。お客さんもみんなエンジョイしているから、耳の中の響き方も違うんでしょうね。

ーサンタナの魅力はどんなところに感じているのでしょう?

長州:僕はラテンっぽいノリがいいのかなって。それと、現役時代の後半、マダガスカルに1ヶ月ぐらい、東西南北の砂漠を駆け回りながら、そのときに気に入って聴いてたのはボブ・マーリーなんですよ。クソ熱い砂漠の中で聴いていて。レゲエのリズムも体に合っていたというか、そういうのが自分に合うのかなって。

ーマダガスカルに行ったのはテレビの企画ですか?

長州:そう。立って歩く猿を見たり、洞窟の中で目が退化した魚を水中に潜って見たり。あとはマダガスカル人にはピュアなマダガスカル人と、昔フランスの統治下にあったから銀髪の子とかそういう混血のマダガスカル人がいたんだけど、向こうの戦士みたいな人と戦うっていう企画で(笑)。そうして藁ぶき屋根の家に入ると、真っ暗なんだけど、目の光から何人かいることがわかって。よく見るとみんな女性なんですよね。みんな、戦って勝って嫁にしてるんです。そういう人たちと戦ったんですよ。だから僕、マダガスカルにいっぱい嫁がいるんですよ(笑)。

ー本当ですか(笑)!?

長州:それは冗談だけど(笑)。でも今でもそういうのはあるみたいですよ。

ーそのときは、どういうシチュエーションでボブ・マーリーを聴いたんですか。

長州:ほんっとに暑いんですよ。車3、4台ぐらいで、赤い土の砂漠を東西南北ずっと走って移動していて。その道中で車の中で聴いていました。でもやっぱり、昼間は焼けて焼けて焼けまくってるから、夕方に風が吹くと体が風に包まれるというか、すごく気持ち良くて。そのときにボブ・マーリーをかけるとまた格別に癒されるというか。1回だけ、集落みたいなところに行ったとき、日本でいうディスコみたいなところが藁ぶき屋根で作ってあって、そこの真ん中にミラーボールが回っていて、下は土なんですよ。そこに音楽を流す色んな装置が置いてあって。それに若い子たちが集まって汗をかいて踊るものだから、黒い肌に汗が光って、すごかったですね。ちょっと見たことがない踊りで、すごかったですよ、あの光景は。だから、ある意味海外は音楽と一緒に面白い思い出がありますね。「ああ、俺はこういう曲が好きなのかな」ということがわかってくるというか。


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