BiSH、コロナ禍中に生まれた3.5thアルバムという「手紙」と歌割りの新境地

ーいつぐらいの時期に書いたか覚えていますか?

チッチ : 4月終わりぐらいかな。全然家から出られない時期で、こもっていた時に書きました。暗闇みたいな時期だったけど、清掃員といる時間は私の中で光みたいな時間だから。いつかまたその時間にまた戻れると思って、願いを込めた曲です。

ー「スーパーヒーローミュージック」はアユニさんの作詞曲です。音楽に救われたという想いが込められた、非常にアユニさんらしい曲だと思ったんですけど、これはどんな思いを込めて書いた曲でしょう?

アユニ : コロナでこういう状況になったとか、会えない清掃員のためとかってことはあまり意識していなくて。自分が音楽を本当に好きになって思うことがたくさんあったので、今1番書きたいことを書きました。こういう状況になって、私はつらい時、音楽に救われていたなと思って。人生の糧にしていたライブがなくなってしまったと思っている人が、自分以外にもたくさんいるんだろうなと思ったので、たまたま今の状況とリンクしたというのはあります。

ーここまでストレートでポジティブな歌詞は、加入した当時のアユニさんと比べると大きな変化なんじゃないかと思いました。

アユニ : ポジティブに書いたつもりはないんです。〈匙を投げたならすぐ拾えばいいだろ〉みたいな歌詞は、ネガティブがあってこそというか。

ーモモコさんは「ぶち抜け」の作詞をしています。この曲はコロナ禍の前に書いたものですか?

モモコ : そうですね。だからコロナ禍とは真逆の内容というか。人と触れ合っていたからこその歌詞かなと思っていて。例えば、「ふざけあった」とか「裸足で走り回って」とか、そういう表現は当たり前の日常があったからこそだったのかなって。今思うと、ちょっと懐かしいなと思います。

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