アリーヤ「アイ・ドント・ウォナ」
落ち着き払った佇まいや控えめなスタイルにふさわしい滑らかなボーカルは、アリーヤを100万人に1人の逸材にした。そして温かい人柄と誠実さで、90年代もっとも親しみやすいスターの1人になった。90年代末、映画『ネクスト・フライデー』のサントラに収録された「アイ・ドント・ウォナ」は、若くして逝去した才能が垣間見える1曲だ。
メアリー・J・ブライジ「シェア・マイ・ワールド」
90年代初頭にジョディシィやP・ディディとともに現れ、モダンR&Bを再構築したメアリー・J・ブライジは、その後も愛と悲痛に満ちたサウンドを追求し続けた。1997年にリリースされた3rdアルバムからのタイトルトラック「シェア・マイ・ワールド」は、自分の声を完全にものにしたシンガーとしての成熟ぶりがうかがえる。
フェイス・エヴァンス「ユー・ユースト・トゥ・ラヴ・ミー」
フェイス・エヴァンスの「ユー・ユースト・トゥ・ラヴ・ミー」は、冒頭の20秒を聴いただけで胸がいっぱいになり、どこか懐かしい気持ちになる――エタ・ジェイムズやアレサ・フランクリンの名曲を聴いた時と同じ感覚だ。1995年にリリースされたニュージャージー出身のアーティストのデビューアルバムを代表する1曲。