最高のロックをフィーチャーした、映画史に残る名シーン30選

15位
カントリー・ジョー・アンド・ザ・フィッシュ「セクション43」
『モンタレー・ポップ』(1967年)

ジミ・ヘンドリックス、オーティス・レディング、ジャニス・ジョプリンらカリスマスターたちによる記憶に残るパフォーマンスが詰まった作品。しかしカントリー・ジョー・アンド・ザ・フィッシュは、そんなスターの一員ではない。うっとりするようなサイケなギター・インストゥルメンタルが、1967年のモンタレー・ポップ・フェスティバルの最後の朝に流れる。ヒッピーの子どもたちも眠い目をこすりながら起き出して、カリフォルニアの明るい日差しの中で新たな一日を迎える。主役は観客で、バンドは基本的に脇役だ。爽やかな朝で、明るい未来が待っている。レッド・ツェッペリンの楽曲「カリフォルニア」でロバート・プラントが表現しようとした、太陽の子どもたちが目覚めようとしているユートピアの時代だったかもしれない。




14位
レッド・ツェッペリン「カシミール」
『初体験/リッジモント・ハイ』(1981年)

ステイシー(若き日のジェニファー・ジェイソン・リー)との初デートを前にしたラトナーに対し、ダモンがデートの際のエチケットに関する5つのポイントを伝授する。そして最後に最も重要なアドバイスを贈る。「いよいよという時が来たら、なるべくアルバム『レッド・ツェッペリンIV』のA面をかけること」。しかしラトナーはアルバム『IV』を用意できなかったため、仕方なく同じくツェッペリンのアルバム『フィジカル・グラフィティ』の「カシミール」をかけることとなった。ロバート・プラントの「僕は時空を超える旅人さ」という歌詞と、ハンドルを握るラトナーの表情が何とコミカルなミスマッチだったことか。そして結局、その晩の気まずい雰囲気に拍車をかけただけだった。しかしファンの間で長いこと議論されてきたように、「カシミール」の方が「限りなき戦い」よりもずっとデートに向いている。




13位
アリス・クーパー「スクールズ・アウト」
『バッド・チューニング』(1993年)

1976年夏のテキサスの小さな街での出来事を描いたリチャード・リンクレイター監督による青春映画。おそらくハイになった経験を持つおじさん世代も同意するだろうが、リンクレイターは70年代の雰囲気を忠実に描いている。水パイプの水で歯を磨くような時代だ。カーラジオから流れる「ライク・ウィ・ドゥ」(ピーター・フランプトン)にしろ、ビリヤード場でかかる「ハリケーン」(ボブ・ディラン)であれ、少年たちの周りには常に音楽がある。しかしやはり最高の見せ場は、授業の終わりを告げる鐘が鳴ると同時に、アリス・クーパーが高校生たちを狂乱に巻き込むシーンだ。学校はおしまい。完全に。


Translated by Smokva Tokyo

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