最高のロックをフィーチャーした、映画史に残る名シーン30選

12位
キラー・プリースト「フロム・ゼン・ティル・ナウ」
『ゴースト・ドッグ』(1999年)

ジム・ジャームッシュ監督のカルト的な犯罪映画に、ウータン・クランのRZAが取り憑かれたようなヒップホップのサウンドスケープを加えている。フォレスト・ウィテカー演じる一匹狼のヒットマンは、武士道精神に従って生きている。主人公が盗んだレクサスで深夜の街を走る象徴的なシーンで、キラー・プリーストが流れる。彼は精神的に孤立した人間で、車の窓の外に映る景色は、まるでよその惑星のようだ。彼が運転する車の中は、宇宙で最も孤独な場所だった。




11位
エルトン・ジョン「可愛いダンサー(マキシンに捧ぐ)」
『あの頃ペニー・レインと』(2000年)

「可愛いダンサー」が何らかのドラマをもたらしている。この曲はテレビドラマ『かっとび放送局WKRP』の中で、ロシアの外交官がベイリーに恋するという特別なエピソードの愛のテーマとしても使われた。キャメロン・クロウ監督は、映画『あの頃ペニー・レインと』のハイライトにこの曲を持ってきた。映画は、ローリングストーン誌の若き記者として世に出た彼の自叙伝的な作品だ。バンドのツアーバスに乗り込んだ彼は言うまでもなくまだ子どもで、明らかに浮いている。バンドのメンバーはお互いに腹を立てていて、石のように押し黙ったままだった。そこへラジオからエルトン・ジョンの曲が流れる。主人公の少年にとって女神のようなグルーピーのペニー・レインがコーラスを取り、皆が機嫌よく歌い出す。ドラマーはスティックを持ってバスのシートを叩き、メンバーのチームワークも復活した。ペニーは主人公の少年に向かって「ここがあなたの家よ」と言う。彼もペニーの言う通りだと感じる。




10位
スパイナル・タップ「ストーンヘンジ」
『スパイナル・タップ』(1984年)

ステージ上で踊るストーンヘンジの小さな妖精たち。スパイナル・タップのケルト系メタルバンドの物語は何度観ても、食べているポップコーンを吐き出すほど面白い。彼らの音楽はディテールに至るまでよく作り込まれているからなおさらだ。どういう訳かスパイナル・タップはまだロックの殿堂入りしていないが、時間の問題だ。誰も彼らの正体を知らないか、どんな活動をしてきたかも知られていないかもしれない。しかしレガシーは語り継がれる。


Translated by Smokva Tokyo

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